17/07/17

定期券を忘れたときのやり場のない怒り

毎日暑い日が続いているが、まだ関東地方は梅雨明けしていないらしい。日記を見てみると、7月5日からずっと晴れの日が続いているから、実質的には7月5日が関東地方の梅雨明けだと考えてよさそうだ。まだ九州北部が梅雨明けしていないから、九州地方や中国地方よりも先に関東地方の梅雨明けを宣言するわけにはいかないというだけのことだろう。

今月の頭から真夏日がずっと続いていて、どうやら今年の夏はずっとこんな感じになるらしい。これまでの連続真夏日の記録は40日間らしいが、今年は余裕でこの記録を抜くのではないかと予測する気象予報士の人もいたりして、この先が思いやられる。カラっとした暑さならば問題ないのだが、湿度がやたらと高いのが体にこたえる。

比較的涼しい朝の通勤時でさえ、駅に着く頃には全身に汗をかいて不快な感じになる。そんなときに定期券を忘れたことに気付くと、何とも言えない怒りが込み上げてくる。先週の水曜日にそうした事態に遭遇したのだが、悪いのは定期券を忘れた自分であることはわかっていながらも、なんともやり場のない怒りが込み上げてくる。

さてどうしたものかと考えたときに、まず最初に浮かんだのが、このまま家まで戻って定期券を持ってくるということだった。しかし、往復30分の道のりを汗をかきながら歩くというのは、どうにも気が進まない。暑いということもあるけれど、それよりもイヤなのが、通勤で駅に向かう人たちの波に逆らって家に戻るということだ。うまく表現できないけれど、なんだか自分一人だけ社会から浮き上がっているようで、落ち着かない気分になるのがイヤなのだ。

ただ、費用対効果という点から考えた場合、会社までの交通費は往復で1,680円なので、30分歩くことによって1,680円を節約できることになる。時給に換算すれば3,360円ということになり、悪くはない数字だ。ただし、普段よりも30分遅れで会社に着くことになるから、帰りも30分遅くなるわけで、その分を考慮すると時給換算では1,680円ということになり、ちょっと微妙な感じだ。

そのときは、こんなに細かいことまで計算したわけではないけれど、とにかく家に戻るという選択肢はあり得ないなと考えて、そのまま電車に乗ることにした。その日はラッキーなことに、所持金が1,200円ほどあったので、会社への片道切符だけなら問題なく買うことができる。いつもなら、500円玉1枚だけとか、かけそば1杯分の260円とか、ギリギリの現金しか持たないようにしているのだ。

しかし、その日に限っては、硬貨が200円くらいしかなかったので、これじゃあかけそばも食えないなと思い、千円札を財布に入れて家を出たのだ。この千円札がなければ、駅前のATMで理不尽な時間外手数料を払って現金を下ろさなければならないところだった。なぜ、自分の預金を下ろすのにいちいち手数料を払わなければならないのか、本当に理不尽だと思う。

という感じで、無事に会社に着いて昼休みに銀行のATMで現金を下ろして事なきを得たわけだけれど、自分の不注意のせいで往復1,680円の交通費をムダにしたというのはやっぱり悔しい。6か月定期を購入し、会社から毎月支給される交通費との差額を計算してホルホルしている自分にとって、この1,680円は痛い。何回か定期券を忘れただけで、こんな差額なんてふっとんでしまう。

もし、駅に着く前に定期券を忘れたことに気づいたらどうするだろうかと考えてみた。その結果、家に戻るかどうかのボーダーラインは、家を出て5分以内だという結論に達した。往復10分くらいであれば戻る価値はあるけれど、それ以上であればそのまま駅に向かうだろう。せっかく駅に向かって足で稼いだ距離をムダにするというのは、精神的にかなり大きな負担になる。

ついでに、中学生の頃のエピソードを紹介してみたい。当時はバスで中学校まで通っていて、当然ながら定期券を買っていた。ときどき定期券を忘れることがあったけれど、田舎だからのどかなもので、すみません、定期券を忘れましたと言うと、顔なじみのバスの運転手さんは、明日は忘れないようにしてねと言うくらいで、お金を払えと言われることなんてなかった。

しかし、その日は運転手さんの虫の居所が悪かったのか、自分が定期券を忘れたことを告げると、いきなりお金を払えと言われた。すみません、お金は持っていませんと言うと、運転手さんは停留所の向かいの雑貨屋を指して、そこの店でお金を借りてきて払えと言う。たしかに、定期券を忘れた自分が悪いけれど、毎日顔を合わせているわけだから、故意に無賃乗車をしようとしているわけではないことくらいわかるだろう。

ものすごく理不尽なものを感じながら、運転手さんに言われるままに雑貨屋でお金を借りて支払った。100円とか200円とか、それくらいの金額だったと思う。他人にお金を借りるというのはそのときに初めて経験したことで、バスには同級生たちもいたから、みんなの注目を浴びることになってしまい、恥ずかしい思いをした。というか、屈辱的ですらあった。まあ、すべて自分が悪いんだけどね。

ということで、定期券を忘れた自分が悪いということはわかっているけれど、どうしてもやり場のない怒りを感じてしまう。これは、ちゃんとお金を払って定期券を購入したのに、たまたま忘れたくらいでお金を取るなんて理不尽じゃないですか、今回くらいは見逃してくれてもいいじゃないですか、という気持ちがあるからだろう。こうして書いてみると、こんなに甘えた考え方をする自分こそが理不尽だなと思ったりもする。



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