17/06/25

理想のラーメン屋について考えてみる

自分はけっこうなラーメン好きだ。世の中には毎日のようにラーメンを食べ歩いて、その様子を毎日のようにブログなどにアップしている人たちもいるが、さすがにそこまでラーメン好きではない。けれど、これからは毎日ラーメンを食べなさいと言われても、それほど困らない程度にはラーメン好きだと思う。さすがに毎日ラーメンはキツいかもしれないが、週に2日くらいの麺休日を設ければいけそうな気がする。

自分の場合、新しい店を次々に開拓していくという感じではなく、美味しい店を見つけたら、しばらくその店に通い詰めるということが多い。いまは竹岡式ラーメンに軽くハマっている。竹岡式ラーメンとは、千葉県のご当地ラーメンで、乾麺を茹でたお湯にそのまま醤油だれをぶち込んだだけという、なんともふざけた作り方のラーメンで、真っ黒いスープに、粗みじんに刻まれた薬味の玉ねぎが浮かんでいるというビジュアルが最大の特徴だ。

見た目のとおり、かなりしょっぱいスープだが、何度か食べているうちにクセになり、そのままハマってしまうという中毒性を持っているラーメンだ。自宅から自転車で10分くらいの場所に竹岡式ラーメンの店があるのだが、ここのスープは自分の好みにイマイチ合わないので、時間があるときには、自転車で1時間以上かかる場所にある別の店に行くことにしている。

もちろん、気に入った店に通い詰めるかたわら、新しい店を開拓することもある。この前も、会社の近くに新しいラーメン屋ができたので、早速行ってみた。オープン直後ということもあり、店内はかなりの盛況で、自分が店を出る頃には店の外に何人かの行列ができていた。しかし、ラーメンを食べてみて、この人気も長くは続かないだろうなと感じた。要はラーメンがマズいのだ。

スープはぼんやりとした味でぬるいし、麺もなんだかのびているような感じだし、具はそれなりに凝っているけれど、どれもパッとしない感じだしで、まったくいいところがない。もしかしたら最近流行の無化調ラーメンというヤツなのかもしれないが、ラーメンなんていうジャンクな食べ物で、無化調なんてものをウリにしてどうする。こんなぼやけた味のラーメンを食べるくらいなら、化学調味料がこれでもかというくらいに入っているラーメンの方がずっとマシだ。

さらに、この店はご飯がクソまずい。小ライスがサービスで付くということで、ラーメンとライスの組み合わせが大好きな自分は迷わず注文したのだが、出てきたライスは、ところどころ飯粒がモチ状に固まっていて、おそろしくまずい。米農家の息子としては、ご飯を残すなんてことは考えられないので、我慢して全部食べたが、ラーメンもまずければライスもまずいという最悪の店だった。

接客にしても、普通の人ならば「感じのいい接客だな」と思うのかもしれないが、自分のようなひねくれた人間には、ちょっとどうなんだろうと感じる部分があった。ラーメンを待っているときに若い男子の店員さんがやってきて「紙エプロンをお使いになりますか?」と聞いてきたのだが、焼肉でも食べるならともかく、大の大人が紙エプロンをしてラーメンをすするなんて、想像するだに恥ずかしい。もちろん断った。

それと、自分の後から入ってきた客に、若い女子の店員さんが「いらっしゃいませ、お待ちしておりました!」と声をかけていたけれど、これもどうかと思う。一瞬、そのお客さんは予約客なのかなと思ったが、どうもそんな様子はなく、だからといって常連さんという感じでもない。おそらく、客との親近感をアピールするという一種のサービスとしての呼びかけなのだろう。

自分は、この手の接客が大の苦手だ。特定の店に通い詰めても、その店の店員さんと仲良くなりたいなんて思っていないし、常連さんとして認識されるのもなんだか居心地が悪くてイヤだ。普通に接客してもらえれば、それでかまわない。ただ美味いラーメンが食べられれば、そのほかに過剰なサービスは一切必要ない。むしろ、軽く放置プレイしてくれるくらいがちょうどいい。

なかには、やたらと威勢のいいラーメン家もあるけれど、そうした店も困る。横浜家系のラーメン屋に入ったときのこと、入店すると同時にものすごく大きな声で「いらっしゃいませ!」と声をかけられたときにはちょっと驚いた。いくらなんでも限度ってものがあるだろうと思うくらいに大きな声だったのだ。それからも「麺入ります!」、「はい、麺入ります!」みたいな掛け合いが大音量で続くので、ものすごく居心地が悪かった。

この店のラーメン自体はけっこう美味かったけれど、あまりの迫力に圧倒されて、もう二度と行こうとは思わない。こういう店を経営している人というのは、ただひたすらに威勢よく大きな声を出すことが顧客サービスになると考えているのだろうか。もちろん、こういうサービスが好きな人もいるだろうが、自分のように不快に感じる人だって少なくないと思う。

自分が考える理想のラーメン屋というのは、優先度が高い順から、1. ラーメンが美味い、2. ライスが美味い、3. 値段が手頃(700円前後)、4.過剰なサービスをしない、5. 穏やかに接客してくれる、6. 店内が清潔、7. できれば食券制、といった感じだ。7 については、初めて入る店では、声をかけるタイミングがわからなかったりすることがあるので、そういう場合に食券制だとありがたいというだけのことで、必須条件ではない。

要は、手頃な値段で美味いラーメンを出してくれて、バカみたいに大きな声を出したり、やたらと親近感をアピールするような接客をしない店が、自分にとっての理想のラーメン屋ということだ。ただ、この当たり前とも思える条件をすべて満たしている店というのは、なかなか存在しなかったりする。自分の中では、日本橋の「ますたに」というラーメン屋が一番理想に近い店なのかなと思っている。



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