17/04/23

「平成の3億円事件」について思うこと

博多の繁華街で、3億8千万円もの現金が強奪されるという事件が起きたらしい。このニュースを見たときにまず思ったのが、そんな大金を一人で運ぶとは、なんて無防備なんだろうということだ。いつもは二人で運んでいたらしいが、それにしたって無防備だ。百万単位の現金ならまだしも、億単位の現金を運ぶわけだから、警備会社の人間を何人か雇ってガードするくらいでないと安心できない。

次に思ったのが、3億8千万円もの現金が必要な会社って、いったいどんな会社なんだろうということだ。こんなに多額な金を現金でやり取りする必要がある仕事なんて、ちょっと思いつかない。いずれにしても、ロクな仕事ではないだろうと思っていたら、金塊を買い付けるための資金だったことがわかり、金塊というのは現金で取引するものなのかと驚いた。

この覚書でも何度か書いているけれど、お金自体を商売のタネにする仕事なんて、ロクなもんじゃないと思っている。その代表格が銀行だ。雀の涙ほどの金利でお金を預かり、高い金利で貸し出してその利鞘で稼いでいるわけだから、なんともヤクザな商売だ。基本的には、サラ金や闇金と同じだ。なぜこんなヤクザな商売をしている銀行マンがエリートを気取っていられるのかがわからない。

ついでに言えば、商社も銀行と同じようなものだと思っている。自分たちで何かを作り出すことはせず、商品を横流しするだけでリベートを稼いでいるわけだから、十分にヤクザな商売だ。この覚書を読んでくれている人の中にも、もしかしたら銀行や商社に勤めている人がいるかもしれないが、底辺サラリーマンのたわごとなので、どうか気を悪くしないでください。

それはともかく、事件が発生した同じ日に、機内に7億円もの現金を持ち込もうとした韓国人が博多空港で逮捕されたが、どうやら今回の事件とは無関係らしい。これにしたって、7億円もの現金を普通に持ち歩いていたという事実に驚く。この日の博多では、億単位の現金を運んでいるグループが少なくとも2つは存在していたことになる。これが東京だったら、毎日どれくらいの人間が億単位の現金を持ち歩いているのだろうか。

自分がこれまでに実際に手にしたことがある現金の最高額は200万円だ。これは、26歳のときに、クルマをキャッシュで買ったときのことだ。中古車だったが、かなりの性能を売りにしたスポーツタイプのクルマで、けっこうな値段だった。キャッシュコーナーでお金をおろしたのだが、そのときもけっこうドキドキで、かなりの金額をおろしていることを後ろに並んでいる人に見られていないかどうかが気になった。

せっかく200万円もの大金をおろしたので、そのままディーラーには行かずに、自分の部屋に持ち帰って一晩寝かせることにした。万札を床に並べてニヤけてみたり、百万円の束を2つ作って両方の頬を札束で叩いてみたりと、バカなことをして楽しんだ。それにしても、いまから考えてみれば、この頃はけっこう貯金があった。200万円をキャッシュで払っても、銀行口座にはまだまだ残高があった。

お恥ずかしい話だが、入社5年目の当時の方が、現在の年収よりも多かった。あのまま当時の会社に残ってなんらかの役職に就いていれば、いまの倍くらいの年収は稼げていたかもしれない。いや、別にこの会社を辞めたことを後悔しているわけではない。というか、これまでに何度も転職を繰り返しているけれど、転職して後悔したことはただの一度もない。

転職するたびに年収が下がっていくという、典型的な転職貧乏の人生を歩んでいるわけだけれど、自分でも不思議なくらいに何とも思っていない。友人からはよく、「好きなように生きていてうらやましい」とか、「お前は自由なヤツだよな」とか言われたりするが、自分自身は深く考えて行動してるわけではない。そんないい加減な感じが伝わってこんな感想になるんだろうかと考えたりする。

なんだか思い切り話がそれてしまった。話を元に戻すと、億単位の現金で金塊を買い付ける会社なんて、きっとロクなもんじゃないし、その資金が強奪されても同情できない。これが、実直な商売をしている会社のお金だったりしたら、犯人に対してものすごく怒りを覚えるところだが、金塊を商売のタネにしている会社のお金なんて、はっきり言ってどうでもいい。

それと、今回の事件に限ったことではないが、最近は防犯カメラが街中に設置されていることに驚く。防犯カメラの映像がきっかけで犯人の逮捕につながったというケースがやたらと増えていると感じる。犯罪の解決につながるという意味では歓迎すべきことではあるけれど、気づかないうちに自分もあちこちの防犯カメラに映像として残っているわけで、そう考えるとちょっと落ち着かない。

今回の事件は、内部の事情を知っている人間の犯行だろうから、その線からたどっていけばおそらく犯人は見つかるだろう。犯行に使用されたワゴン車が見つかるかどうかが一つのカギになると思う。もし迷宮入りになったとしたら、「平成の3億円事件」として、本家の3億円事件とともに語り継がれることになるのだろうか。まあ、そんなことはどうでもいいけど。



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