17/02/12

土曜日の祝日とプレミアムフライデー

私事で恐縮だが、というか、この覚書ではほとんど私事しか書いていないが、先日50歳になった。おめでとう、おれ、ありがとう、おれ。まあ、50歳になったからといって、特にこれといった感慨はない。30歳になったときには、ついに自分も30歳か、みたいな感慨があったし、40歳になったときにも、これで立派なオヤジの仲間入りだな、みたいなことを感じた。しかし、50歳のいまは、特に何も感じない。

ただ、50歳という年齢の割に、人間としてあまりにも幼いなということは痛感している。なにしろ、二十歳の頃と比べても、人間的に何も成長していないのだ。社会に出て30年近くが経っているのに、そういう経験がどこにもいかされていない。いま、二十歳の自分に対面しても、何も有益なアドバイスなんてできないと思う。言えるとしたら、好きなことを好きなようにやりなさい、くらいのことだろうか。

それはともかく、昨日は祝日だったらしい。最近の求人状況はどんな感じだろうかと、久しぶりにハローワークに出掛けてみたところ、閉まっていたので愕然とした。そうか、今日は祝日だったんだと、そのときに初めて気付いた。本当に、土曜日の祝日というのはがっかりする。ハローワークが閉まっているだけならまだしも、図書館が閉まっているのはすごく困る。

雨の日など、外出するのが億劫な日は、ずっと家の中にいるのも気がふさぐので図書館に出掛けたりするのだが、それがたまたま土曜日の祝日だったりすると、「本日は休館日です」という札を見て心底がっかりする。今年は、土曜日が祝日に当たる日は、あと3回あるらしい。なんだかものすごく損をしている気分だ。というか、普通のサラリーマンは実際にかなり損をしていることになるわけで、サラリーマンにとって今年は試練の年になりそうだ。

しかし、土日が休みというのは実はかなり恵まれていて、世の中には土曜日も仕事という人は少なくない。かくいう自分も、いまから十数年前に、埼玉のとある町工場で翻訳の仕事をしていたことがあったが、その会社は隔週の週休二日制だった。たしか、第1、第3、第5土曜日が休みだったと思う。この会社に勤務しているときに、第2土曜日か第4土曜日が祝日に当たったときがあって、そのときはかなり得をした気分になった。

それまでは、土曜日は当然のように休みだったから、土曜の祝日というのはものすごく損をした気分になっていたけれど、世の中には土曜の祝日で得したと感じる人もいるんだということを実感した。いっそのこと、祝日はすべて土曜日でもいいとさえ思った。そうすれば、土曜日が休みだと当たり前のように思っている多くのサラリーマンたちを絶望の淵に叩き落すことができる。

なんてことを考えていたら、あの頃の自分に復讐されているかのごとく、週休二日制のサラリーマンに復帰したいまの自分が絶望の淵に叩き落されているわけだ。しかし、たまたま土曜日が祝日に当たったくらいで嘆いていてはいけない。世の中には、土曜日も当たり前のように仕事をしている人がたくさんいるのだから。

先月から、いま住んでいる超高級マンションの大規模修繕工事が始まったのだが、工事の人たちは土曜日も作業をしている。昨日の土曜日は祝日だったので作業も休みだった。きっと、十数年前の自分と同じように、心の中で週休二日制のサラリーマンにファッキンと中指を立てながら、土曜日の祝日を喜んだことだろう。いつもおつかれさまです。

今月からプレミアムフライデーという取り組みが始まるらしいが、いったいどれくらいの効果があるのか疑問だ。そんなことよりも、祝日が土曜日に当たった場合は、その前日の金曜日を振替休日にした方がずっといい。どれほどの効果があるのかわからないプレミアムフライデーなんかよりも、金曜日の振替休日の方がよっぽどプレミアム感がある。

そもそも、月に1回だけ午後3時に帰っていいよと言われても、どうやって有効に時間を使ったらいいのか、ちょっと困る。飲みに行くにしても、昼飯を食べたばかりでまだお腹はすいてないし、日が高いうちにアルコールを口にするのもなんだか後ろめたい。というか、午後3時から空いている居酒屋なんてほとんどない。客のいない定食屋とか中華屋で飲むというのも、あまり惹かれない。

自分の場合、会社の近くの図書館に寄って面白そうな本を探すか、東京駅で降りて丸善で立ち読みするくらいしか思いつかない。いずれにしてもお金を使うつもりはないので、プレミアムフライデーの一番の狙いである消費拡大にはまったく貢献しないことになる。午後3時に仕事を上がって、いったいどうしろというのだ。そんなことよりも、本気で金曜日の振替休日を検討してほしい。



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