17/01/15

国技館で相撲を観戦してみた

昨年最後の覚書で「もう更新はしないかも」などと書いたけれど、やっぱり今年も続けることにした。それというのも、続けてほしいというメールをもらったからだ。掲示板にもそれっぽい書き込みがあったから、少なくとも2人はこの覚書を読んでくれているということだ。自分の場合、2人以上から反応があれば「大反響」ということになるので、それを無視することはできない。

別に、覚書を書くのが面倒になったという理由で更新をやめようと思ったわけではない。だれからも何の反応もないままに駄文を書き続けていくことにどれほどの意味があるのだろうと思ったのが、更新を停止しようかなと考えた理由だ。しかし、今回の件でちゃんと覚書を読んでいる人がいるということがわかったので、それを励みに今年もつらつらと駄文を書き連ねていくことにしよう。

ということで、1/10に家族で国技館に出掛けて相撲を観戦してきた。独特な臨場感にあふれていて、非常に面白かった。西方力士の通路の真上に位置する6人用のマス席で観戦したので、取組を終えて支度部屋に戻る力士の表情を間近で見ることができた。残念ながら、自分が応援するキセノンこと稀勢の里は東からの入場だったので間近に見ることはできなかったが、遠藤のイケメンぶりはしっかりと拝ませてもらった。

ここで、国技館の観客席について簡単に紹介しておこう。土俵に最も近いのが溜席で、この席のチケットは一般発売されていないらしい。特殊なコネでチケットを入手するか、電話で申し込んで当選するのを待つしかない。溜席の後ろにマス席があり、一階の観客席は溜席とマス席で構成されている。二階はすべて椅子席だ。最も高いマス席Aの値段が11,700円で、最も安い椅子席が2,200円(当日券のみ)となっている。

マス席のほとんどは4人用だが、6人用や3人用の席もある。人数分の座布団が用意されていて、他のマス席とは金属製のパイプで区切られている。溜席の場合、飲食は禁止されているが、マス席では自由に飲食できるので、売店でビールや焼き鳥などを買って飲み食いしながら観戦するのが楽しい。国技館の焼き鳥は、タレでも塩でもなく、独特な醤油ダレがかかっていて、冷めていてもうまい。

座って飲み食いしながら観戦できるのはいいのだけれど、とにかく狭いのが難点だ。本当に一人あたり座布団一枚分のスペースしかなく、荷物を置くのにさえ苦労する。狭い場所で同じ姿勢を取り続けるのはキツイので、あぐらをかいてみたり、正座してみたり、体育座りをしてみたりと、こまめに姿勢を変えないと脚が固まってしまうのが困りものだ。

姿勢という点では、椅子席の方がずっとラクだと思う。実際に二階席もぐるりと回ってみたのだが、椅子席でも取り組みの様子は十分に観戦できる。俯瞰に近いアングルから観戦できるので、普段テレビで観戦しているのとは違った楽しみ方ができるかもしれない。また国技館に来るチャンスがあったら、今度は椅子席で観戦してみたいと思った。

国技館には午前8時から入場できるが、実際に取り組みが始まるのは午前9時くらいからだ。自分たちが入場したのはちょうどお昼くらいの時間で、観客席はまだ3割くらいの入りだった。入場して最初に感じたのは、予想以上に土俵が近いということだった。自分たちの席はマス席Aの一番後ろの列だったから、マス席Bでもそれほど後ろの列でなければかなりの迫力で観戦できると思う。

序の口、序二段、三段目、幕下の取り組みは、まさに淡々と進んでいく感じだ。制限時間も短いし、塩をまくこともないし、行司さんは裸足だし、着物の柄も地味だしで、特に見どころもなく淡々と進んでいく。行司さんにも、幕下格、十両格、幕内格などの序列があって、十両格に昇進すると土俵上で足袋をはけるようになる。十両に昇進した力士が大銀杏を結えるようになるのと同じようなものだ。

十両の取り組みになると、土俵上が一気に華やかになる。思い思いの色のまわしを締めた力士が豪快に塩をまき、足袋をはいて華やかな柄の入った着物を着た行司さんが取組を裁く様子は、それまでのモノクロの世界とは格段の違いがある。このように、幕下以下と十両以上の間にそびえる高い壁を視覚的に確認できるのも楽しい。

十両の取り組みが終わって中入となると、さらに華やかさが増す。東西力士の入場に続き、横綱の土俵入りが行われる頃には、一階席のほとんどが埋まる。横綱の土俵入りが終わったところで、満員御礼の垂れ幕が下がることになる。自分たちが観戦した日も満員御礼の垂れ幕が下がったが、たしかに一階席は満員になっているけれど、二階席はけっこう空席が目立つ。

結局、最後まで二階席が満員になることはなかった。半分ないし3分の1くらいは空席だったのではないだろうか。だいたい9割くらいの入りで満員御礼になるらしいが、その日は9割も入っていたかどうか、かなり微妙な感じだった。しかし、その日は平日で、しかも三日目という大して盛り上がる日でもなかったから、これくらいの入りでも結構なものかもしれない。相撲人気は確実に高まっていると思う。

幕内の取り組みになると観客席もヒートアップしてくる。お目当ての力士が登場すると、その力士を応援する野太い声があちこちからかかる。特に遠藤の人気はすごくて、相手力士がかわいそうになるくらいの歓声だった。残念ながら、土俵際で逆転の投げ技をくらって負けてしまったが、そのときの観客の「ああー」という落胆の声はすごかった。もちろん、自分もそのうちの一人だったけれど。

そんな感じで、結びの一番にかけてどんどんとボルテージが上がっていく。結びの一番は、横綱白鵬と新鋭の御嶽海の取組ということで、三日目の取組とは思えないくらいの懸賞が懸けられた。数えたところ、全部で37本もの懸賞が懸けられたのだからすごい。3回に分けて懸賞の旗持ちが土俵を回ったのだが、最後の3回目には「おおー」みたいな感じでどよめきが上がり、それはものすごい盛り上がりだった。

ということで、初めての相撲観戦は非常に楽しかった。ただ、唯一残念だったのが、取り組みのスロー再生が見られないということだ。テレビで観戦しているときのクセで、微妙な取り組みの後にはついスロー再生を期待してしまうのだ。まあ、こればかりはしかたがない。自分もマス席で観戦したいなと思っているあなたに、一つだけアドバイスしたい。とにかく席が狭いから、メンバーにポッチャリさんを混ぜない方がいいよ。



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