16/04/10

ギャンブルで勝とうとするのはいかに愚かな行為であるかについて考えてみる

バトミントンの田児選手と桃田選手が裏カジノ店に出入りしていたことが発覚した。かわいそうなことに、二人ともオリンピックには出られそうにないようだ。たかがギャンブルくらいで(などと書くと怒られそうだが)ここまで厳しくする必要もないだろうと思うけれど、世間の反応としてはオリンピック出場辞退もやむなし、みたいな雰囲気になっている。

裏カジノに後輩を誘った田児選手の処分はやむを得ないかもしれないが、先輩に誘われてつい裏カジノを覗いてしまった桃田選手だけはなんとかオリンピックに出してやってほしい。悪いことだとわかっていても、親しい先輩から誘われれば、無下に断るのは難しい。ちょっと田中将大に似ている桃田選手はかなりのイケメンだから、そのイケメンぶりに免じて許してあげてほしい。

ということで、野球賭博騒動以来、スポーツ界は空前のギャンブルブームになっているけれど、個人的にはギャンブルがそれほど悪いことだとは思っていない。この覚書でも何度か書いているが、自分のお金でギャンブルをしているだけのことで、だれに迷惑をかけているわけでもない。ギャンブルにはまって他人に借金をするケースもあるけれど、それはまた別の話だ。

なぜ裏カジノやノミ屋などがいけないかといえば、国にテラ銭が入らないからだ。公営ギャンブルには、競馬、競輪、競艇、オートレースがあるが、こうした公営ギャンブルでは20〜30パーセントくらいのテラ銭を取られるわけだから、詐欺みたいなものだ。それでも、こういうギャンブルに参加する人は大勢いるわけで、そういう儲かる商売を勝手にやられると、国としては大いに困る。

つまり、ギャンブルというおいしい商売をやっていいのはお上だけで、民間人はそういうことをやってはいけません、やったらタイーホしますよ、というなんとも勝手な理屈でギャンブルを取り締まっているわけだ。詐欺みたいに高いテラ銭を巻き上げながら、いかにもクリーンなイメージのCMをテレビで盛んに流して間違ったイメージを植え付けているわけだから、その腹黒さにはあきれるばかりだ。

こういう高いテラ銭を取られても気にしないお金持ちやおおらかな人は、せっせと公営ギャンブルに通って貴重な税金を納めるわけだが、その詐欺的な構造に不満を持つ人は、テラ銭の安い違法賭博に手を出すことになる。日本の裏カジノの相場は知らないけれど、海外の合法的なカジノの場合、田児選手と桃田選手がハマっていたバカラのテラ銭は2〜3パーセントといったところらしい。

なんと、競馬や競輪などの公営ギャンブルに比べたらまさに桁違いの安さだ。なんと良心的なんだろう。こういう安いテラ銭で遊ばせてくれる場所があるんだから、こういう場所を知ってしまうと、詐欺みたいに高いテラ銭を払って公営ギャンブルなんてしたいとは思わなくなるだろう。たとえそれが暴力団の経営する違法な場所であっても、良心的なテラ銭の魅力には抗えない。

しかし、どんなにテラ銭が安くても、テラ銭を支払わなければいけない以上、ギャンブルで勝つことはまず不可能だ。最も単純な丁半バクチの場合、考えるまでもなく勝率は50パーセントになるから、テラ銭の分だけ負けることになる。ギャンブルの仕組みというのは基本的にこれがすべてで、勝った人がいればその分だけ負けた人もいるわけで、全体的な収支としてはプラマイゼロに落ち着き、客から巻き上げたテラ銭だけが胴元側に残ることになる。

だから、運まかせのサイコロ賭博みたいなものは、やればやるだけ必ず負ける。というか、やればやるだけ胴元が儲かり、自分はテラ銭の分だけ負け続けることになる。ギャンブルで勝とうと思ったら、運任せのギャンブルではなく、ある程度の技術が必要なギャンブルを選ぶ必要がある。もちろん、テラ銭は安ければ安いほどいい。

日本で合法的に稼ごうと思ったら、パチンコやパチスロということになるだろうか。さまざまな情報を総合的に判断して高設定の台を選ぶのがパチンコやパチスロのテクニックらしいから、単なる運任せというわけでもない。研究熱心な人なら、多少のプラスにはなるかもしれない。しかし、パチンコの場合は1球4円で買って、払い戻しは3.5円くらいだから、テラ銭は約10パーセントだ。これは高い。

麻雀で稼ぐという方法もある。これは、ほかのギャンブルと比べてもかなり高い技術が要求されるから、自分の腕を磨けばそれだけ勝率も高くなる。しかし、やっぱり場代が高い。ピンのワンツーという標準的なレートの場合、半荘1回の場代が500円で、トップ賞が200円くらいだろうか。こういう場代設定で最終的にプラスになるというのは、どんなに強い人でもかなり難しい。

自分も学生の頃は、フリーの雀荘に行って麻雀を打っていたことがあった。麻雀の腕を磨いて強くなれば、麻雀だけで食べていけるのではないかとバカなことを考えていたからだ。しかし、そんなことができるはずもなく、勝ったり負けたりを繰り返しながら、結局は場代の分だけ損をするという結果に終わった。まあ、普通に打っていればだれでもこういう結果になる。結局、麻雀は運が9割で技術が1割という種目なのだ。

ということで、ギャンブルで勝とうとするのはまったくもって愚かな行為だということだ。海外のカジノでテラ銭が低くてそれなりに技術を要するギャンブルがあれば、もしかしたら勝つことは可能かもしれないが、日本の合法的なギャンブルで稼ぐのはまず不可能だ。詐欺みたいなテラ銭を取られる公営ギャンブルで勝とうと考えるのはさらに無茶な話で、公営ギャンブルとは自ら進んで税金を納める場所、くらいに考えた方がいい。



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