16/02/21

確定申告に関するあれこれ

雪が溶けて川になって流れていき、つくしの子が恥ずかしげに顔を出し、風が吹いて暖かさを運んできて、どこかの子が隣の子を迎えにくると、春一番が吹くらしい。ということで、子供の頃はキャンディーズが好きだった。正確にいうと、ランちゃんが好きだった。生まれて初めて好きになったアイドルがランちゃんだった。ついでにいうと、ピンクレディでは断然ケイちゃんが好きだった。

さて、春一番の季節は確定申告の季節でもあるわけで、週末限定で細々と内職をしている自分も、昨日確定申告書を書き上げた。毎年思うことだけれど、年末調整にしろ確定申告にしろ、とにかく記入欄が小さくて書きにくい。数字を書くのはそれほど困らないけれど、文字を記入する欄があまりにも小さい。手先が器用な人間ではないから、かなりストレスを感じる。

先の細いボールペンを使って書いても、画数の多い文字はただの黒い塊になってしまい、自分でも何が書いてあるのかわからないくらいだ。たとえば、「源泉徴収票のとおり」と記入する欄があるのだけれど、この欄なんて幅が2センチで高さが1センチしかない。こんな小さな欄に、「源泉徴収票」なんていう画数の多い文字が収まるわけがない。なので、「源泉のとおり」と記入しておいた。

また、毎年記入項目が微妙に違っているのも困る。書き上げた申告書の控えは翌年のために保管しておくのだが、それを見ながら記入しようとしても、いくつかの項目が違っているので、結局ネットで調べながら記入することになる。用紙の裏にでも計算式が載っていればいいのだけれど、それがないから自力で調べるしかない。このあたりはかなり不親切だと思う。

しかし、そういう面倒な思いをしながらも、確定申告だけは欠かさずに続けている。なにしろ、源泉徴収で1割も引かれているから、その分を少しでも取り戻したい。自分は本当に面倒くさがりな人間で数字にも弱いから、確定申告なんて大の苦手なのだけれど、金が戻ってくるというのであれば話は別だ。どんなに面倒であろうと、金のためなら多少の面倒はいとわない。

雑収入が20万円未満ならば申告の必要はないけれど、源泉徴収されているならば20万円未満でも申告をした方がいい。申告しておけば、多少なりともお金が返ってくる。逆に、源泉徴収されない収入の場合は申告しない方がいいわけだけれど、もしもバレた場合には相当な罰金が科せられるので、やっぱり正直に申告しておいた方がいい。

自分が最初に確定申告をしたのは、フリーのシステムエンジニアとして働いていたときだった。最初は、人材派遣の会社に登録していたので、年末調整などの面倒な事務処理はすべて会社でやってもらっていたのだが、途中から人材派遣の会社は経由せずに派遣先の会社と直接契約を結ぶようになったので、自分で確定申告をせざるを得ない状況になった。つまりは、個人事業主というわけだ。

当時はパソコンも持っていなかったし、ネットもそれほど発達した時代ではなかったので、図書館で確定申告に関する本を何冊か借り、図書館の学習室にそれらの本と電卓を持ち込んで申告書を書いていた。最初はまったく仕組みがわかっていなかったので、バカ正直に数字を記入していった結果、税金が戻ってくるどころか、逆にかなりの金額を払う羽目になってしまった。

なぜそんなことになったかというと、経費をほとんど計上しなかったからだ。まったく知識がなかったものだから、領収書を取っておくという発想がなかったのだ。だったら、概算でもいいから経費を積み上げていけばいいところだが、もし領収書がないことがバレたら困ると思って、それもできなかった。いまから考えるとものすごく無知で純粋で、当時の自分に愛おしさすら覚えてしまう。

というか、同じく個人事業主の友人がいて、そいつがかなり大胆な申告をしたところ、税務署の査察が入り、かなり痛い目にあったということを聞いていたので、ビビってしまったのだ。まあ、そいつの場合は何人も人を雇ってかなりの年商があったから、自分のようにわずか数百万円の年収しかないという状況とはまったく違う。税務署も、こんなに少ない収入しかない人間を狙い撃ちにはしないだろう。

これで税金の仕組みを学習した自分は、翌年から節税に努め(決して脱税ではない)、それなりのお金が戻ってくるようになった。結局は、いかにして経費を積み上げていくかということが重要で、少しでも仕事に関係することであれば領収書を切ってもらい、レシートも取っておくようになった。白色申告の場合は領収書を提出する必要はないけれど、何かあったときのために保存しておいた方がいい。

自分のように雑収入のあるサラリーマンが書く申告書の場合、個人事業主が書く白色申告や青色申告と違い、いちいち経費の明細を書く必要はない。すべての経費をまとめた金額を記入すればいいだけだから、かなり楽だ。ただ、どのあたりまで経費として計上していいものかという点が悩ましい。明細を記入する必要がないので、ついあれもこれもと計上してしまたくなる。

ということで、今年もなんだかんだあり、申告書を書き上げるのに2時間ほどかかってしまった。それでも、源泉徴収された金額の半分ほどは戻ってくるようなので、よしとしておこう。時給に換算すれば数万円ということになるわけだから、やっぱり申告しない手はない。それにしても、あの記入欄の書きにくさだけはどうにかしてもらいたい。用紙が増えてもいいから、もっと記入欄を大きくしてほしい。



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