15/11/22

同性婚について考えてみる

渋谷区で同性婚が認められたことが話題になっている。戸籍上の婚姻関係を認めるものではないので、正式な同性婚ではなく「同性パートナーシップ」という制度らしいが、同性愛者にとって大きな一歩であることには間違いない。ニュースで見た女性カップルのうれしそうな笑顔が印象的だった。ということで、今日は「いい夫婦の日」でもあるし、同性婚について考えてみたい。

同性婚について賛成か反対かと訊かれたら、特に反対する理由もないから結果的に賛成、といったところだろうか。同性婚に対する反対意見としては、同性婚を認めたらこれまでの家族制度が崩壊するとか、少子化がますます進行する、などが主なものだろうが、そもそも自分たちの意志で子供を作らない夫婦だっているわけだし、同性婚が原因で少子化が進むとも思えない。

同性愛者の割合については諸説あるようだけれど、自分がこの前見たニュースでは、およそ13人に1人の割合でいるらしい。ということは、40人クラスの場合、クラスの中に3人は同性愛者がいるという計算になる。自分が高校生のときはちょうど1クラス40人くらいだったから、あの中に3人くらいの同性愛者がいたわけだ。そう考えると、かなり多いなという気がする。

同性婚については特に反対はしないけれど、実際にそういう人たちに対して偏見を持たずに付き合っていけるかということになると、ちょっと自信がない。女性の同性愛者だったら特に問題はない。むこうからすれば男性は性の対象に入らないわけだから、こちらとしても変に意識する必要はない。しかし、これが男性の同性愛者になると、ちょっとややこしくなる。

むこうにすれば性の対象は男性であるから、自分のこともそんな目で見ているのかもしれない、という意識はどうしても働いてしまう。幸か不幸か、これまで出会った人の中に同性愛者はいなかったので(もしかしたらいたのかもしれないけれど、カミングアウトされたことはない)、どういう感じで付き合えばいいのかということがよくわからない。わからないから、ちょっと腰が引けてしまうというところはあるだろう。

渋谷区の同性婚のニュースでは、にこやかに笑う女性のカップルが出てきたけれど、もしこれが男性のカップルだったら、世間の受け止め方は微妙なものになっていたと思う。女性のカップルには同性愛に対するマイナスイメージというものをあまり感じないけれど、男性のカップルの場合は別だ。同じ男性としては、どうしても嫌悪感のような気持ち悪さを感じてしまう。

同性婚であっても、性行為は当然あるだろう。女性同士の場合、あまり嫌悪感を催すようなイメージはわいてこないけれど、男性カップルの場合、性行為イコール射精行為だから、すべての行為が射精に向かって行われることになる。男性同士でお互いを射精に導くという行為を想像すると、やっぱり引いてしまう。これは、偏見とか差別という問題ではなく、純粋に生理的な反応だからしかたない。

同性婚に反対する理由としては、上でも書いたようにいくつかあるけれど、結局のところ、自分には理解できないことに対する嫌悪感が一番の問題なんだと思う。自分には理解できないことを受け入れたくないために、あれこれと理屈をつけて反対しているというのが本当のところではないだろうか。理解できないことについては、受け入れるよりも無視した方が楽だ。

ということで、自分も同性愛者(というか、男性の同性愛者)に対する理解があるとは言えないけれど、いろいろと大変なんだろうなとは思う。いまはソーシャルメディアが発達しているから、相手を探すのはそれほど難しくないのかもしれないが、同性愛者の絶対数が少ない中で相手を探すのは、やっぱり大変なことだと思う。都会ならまだしも、田舎だったら相手すら見つからないかもしれない。

同性愛者だけでなく、性同一性障害者についても考える必要がある。同性愛者に比べればその数はずっと少ないらしいけれど、数が少ないだけに、同性愛者よりもさらに大変なんだろうと思う。なにしろ、外見と自我が一致していないのだから、その苦しみはちょっと想像できない。同性愛者の場合は、自分の性別を受け入れた上で同性を好きになるわけだけれど、性同一性障害者の場合はそうではない。

外見が男性で心が女性の人のことを「MTF: Male to Female」と呼び、その逆を「FTM: Female to Male」と呼ぶらしいが、MTFの人は外見が男性でありながら心は女性だから、男性を愛してしまうことになる。同性愛者の場合、自分と同じ嗜好を持つ相手を選べばいいだけだが、性同一性障害者の場合は同性愛者というわけではないから、普通の人と同じように異性を愛してしまうことになる。

好きになった相手が、性同一性障害者である自分のことを理解してくれればいいけれど、そんなに簡単なものではないだろう。だったら、同じ性同一性障害者同士で、FTMの人はMTFの人と、MTFの人はFTMの人とカップルになればいいかというと、それもそう簡単にはいかないだろう。さらに、性同一性障害者でも同性愛者になる可能性があるわけで、ここまでくるとわけがわからなくなる。

ということで、同性婚に対しては特に反対はしないけれど、男性の同性愛者に対してはどうしても生理的な拒否反応が出てしまう、というのが今回の結論になる。実際に付き合ってみれば、そういう嫌悪感もなくなるのかもしれないが、自分から積極的に関係を持ちたいとは思わない。自分に関係ないところであれば、なんでも自由にやってくださいという感じだ。



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