14/09/07

引き続き、朝日新聞の誤報問題について考えてみる

先月の5日に朝日新聞が自らの誤報を認めてからもうひと月になるが、事態は収束に向かうどころか、ますます熱を帯びてきている。それもそのはずで、素直に謝罪すればいいものを、「誤報は認めるけど、絶対に謝らないもんね」とばかりに開き直るものだから、どのメディアもさらに朝日新聞に対する非難を強めている。

池上さんが朝日新聞で連載しているコラムも、朝日新聞に対して謝罪を要求しているという理由で掲載が拒否されたと思ったら、結局は朝日新聞が折れる形でコラムが掲載されたりで、どうにもブレブレの対応だ。週刊文春と週刊新潮の広告も、「誤報」とか「売国」などの文字が伏せ字になっていたりして、いったいいつの時代の新聞なのかとあきれてしまう。

いつまでこういう対応を続けるつもりなのかわからないが、さすがにこれではマズイだろう。一般大衆というのは、こういう無責任な態度を最も嫌うから、朝日がこういう対応を続ける限り、非難の声はますます強くなっていくような気がする。もうこのあたりで楽になっちゃえよ、意地を張らずに謝っちゃえよ、と言いたくなってしまう。

今回の騒動で一番可哀そうなのは、朝日新聞の若い記者たちだ。ネット上での情報によると、朝日の記者というだけで、かなり辛辣なことを言われたりするらしい。自分が入社するよりもずっと前の記事のことで非難されるというのは、当人にとってみれば理不尽この上ない。しかも、その誤報に関わった張本人たちは、高い退職金をもらっていまは会社にいないわけだから、それは腹も立つだろう。

今回朝日新聞が誤報を認めたことにより、日本軍による強制連行があったという証拠が崩れたことになる。これはおそらく、韓国にとっては大きな打撃になるだろう。河野談話にしろクマラスワミ報告にしろ、朝日新聞の記事に基づいて作成されている部分が少なくないから、朝日新聞が誤報を認めたいまとなっては、これらの信頼性も大きく損なわれることになる。

しかし、ここまで問題を煽って大きくした手前、韓国としても引くに引けないところだ。朝日新聞の報道が誤報だったことがわかったからといって、はいそうですかと素直に認めるわけにはいかないだろう。しかし、慰安婦だったと自称する当人たちの証言のほかに具体的な証拠はないわけだから、ちょっとばかり苦しい立場に追い込まれることは事実だ。

ではどうするかといえば、日本軍による強制連行があったかどうかという具体的な事実を争うのではなく、女性の人権侵害というより一般的な問題にすり替えてくるのではないかと思う。つまりは、誤報を認めながらも「問題の本質は何も変わっていない」と開き直る朝日新聞と同じ論法で、これからも日本に謝罪を要求してくるということだ。

しかし、この作戦は韓国にとってリスクもある。女性の人権侵害という幅広い問題を論じることになったら、どこの国でも多かれ少なかれ身に覚えのない国はないだろう。当の韓国にしたって、ベトナム戦争では相当ひどいことをしていたわけだから、あまりにまっとうな正論をふりかざすと、それがブーメランとなって自分のところに返ってくるリスクがある。

結局のところ、これまで韓国はあまりにもしつこすぎたのだと思う。河野談話によって慰安婦の存在とその責任を日本が一応は認めて謝罪したわけだから、それでよしとしておけばいいものを、調子に乗ってしつこく攻め続けるものだから、「いったいいつまで謝り続ければいいんだ」という気分が日本の国内に広がり、それが今回の朝日新聞の問題にもつながったのだと思う。

自分もそうだけれど、いつまでも謝罪を要求し続ける韓国に相当なストレスをため込んでいる日本人は少なくないだろう。そのストレスが、今回の誤報問題をきっかけに、一気に朝日新聞に向けられているというのが現状だと思う。朝日新聞には、日本の名誉を回復すべく全力で頑張ってもらいたいが、こういう状況になってしまっては、日本の名誉回復は難しいだろう。

これまで長い時間をかけて「従軍慰安婦は日本軍によって強制的に連行された」という誤った事実が刷り込まれてきたわけだから、その誤解を解くには、同じくらいの長い時間がかかると思う。すいません、あれは間違いでしたと言ったところで、はいそうですかと素直に信じる人なんていないだろう。朝日新聞は、これまで散々ウソを垂れ流してきたわけだから、せめてその誤解を解く努力はしてほしい。

Hassanさんから、慰安婦問題について二つほど掲示板に書き込みがあった。一つは、戦地では自然発生的にそうした施設ができるものだから、軍が衛生管理をしなければならなくなるということ。たしかに、これはそのとおりかもしれない。そういう施設ができてしまったら、軍としては放っておくわけにはいかないだろうから、結局は軍の管理下に置かれてしまうことになるだろう。

つまり、軍が望むかどうかにかかわらず、そういう施設はできてしまうということだ。できてしまったものはしかたがないから、衛生面なども含めて軍が管理せざるをえない。そうなると、施設ができてしまった経緯に関係なく、結果的には軍が管理する施設ということになるわけだ。たしかに、こういう仕組みというのはどこにでもありそうだ。

もう一つは、慰安婦に対して政府から謝罪ではなく感謝の気持ちを示したらどうかということ。うーん、これはどうだろうか。感謝したところで、「バカにするな、女性をなんだと思っている」という声があがりそうな気がする。こういう性に関する問題というのは、本音で論じるのが難しいところがあって、どういう表現をしても八方が丸く収まるということはない。

だから、こういうデリケートな問題については、本音を隠しながら建前で論じるしかない。そういう苦しいところをわかっているから、韓国としても強気で日本を攻めてくるのだろう。しかし、あまりにしつこすぎるとどうなるか、そろそろ韓国も気付くべきだろう。そのうちものすごいブーメランとなって自分のところに返ってこないとも限らない。



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