13/11/24

忘年会について考えてみる


それにしても、年末になると配られる企業のカレンダーって、本当にいらないと思う。有無を言わせず当たり前のように配られるけれど、あのカレンダーのほとんどが、そのままゴミ箱に直行するのは間違いないだろう。これがシンプルな卓上カレンダーだったら、もらった方としても嬉しい。なんだかんだで、けっこう使い道があるからだ。

しかし、つまらない風景写真に会社のロゴが入ったカレンダーをもらって喜ぶ人なんて、いまどきいるのだろうか。ムダに写真がきれいだったりするから、かえってタチが悪い。あんなカレンダーを家の中でぶら下げたら、自己主張が強すぎてうんざりする。レジ袋なんて削減するヒマがあったら、こういう趣味の悪いカレンダーをなくしたほうがよほど環境保護につながると思うのは、きっと自分だけではないだろう。

そんなことはともかく、帰りの電車内で二人連れの男子学生が隣に座ったので、彼らの会話を聞くともなしに聞いていた。一方の男子が、「忘年会、3つも入ってるんだよなあ」と言うと、もう一方の男子が、「おれはいまのことろ2つだけだけど、地元の友達しだいでは、最悪5つくらいになるかも」と、少なからず得意げに答えていた。

その会話を聞きながら、この年頃の男子というのは、交友関係の広さが一つのステータスみたいになっていて、その格好の物差しになるのが忘年会の数なんだろうなと思った。自分は、若い頃から極端に友達が少なかったから、こうした交際範囲の広さを自慢しあう展開になると、いつも居心地の悪い思いをしていた。いまは、友達が少なくてもまったく気にしなくなったけれど。

新卒で入社した会社では、けっこうな数の忘年会に参加していたような気がする。当時はバブル絶頂期だったから、社内の雰囲気も浮かれていて、なにかにつけて飲み会が開催されていた。忘年会にしても、チームの忘年会、部の忘年会、社内サークルの忘年会、同期の忘年会など、社内だけでいくつもの忘年会が開催されていた。

親しい仲間が集まってバカ話をする忘年会ならば楽しいけれど、職場の忘年会というのはあまり気乗りがしない。なにしろ、話し相手を選ぶことができないというのが辛い。20〜30人くらいが集まる宴席になると、だれと一緒の席になるかはそのときの運次第で、あまり話したことがない人や、苦手な人と一緒の席になってしまうと、かなり辛いことになる。

宴会が始まる前は、お気に入りの女子の近くに座りたいと考えるのだが、ほとんどの場合、こうした人気者の女子の横にはチャラい男子がちゃっかりと座っていたりする。ならば、チャラ男が席を立ったときを狙って席を移動しようかとも考えるのだが、これもなかなか難しい。なぜかと言うと、他人が食べた後の食器を前に座るということに耐えられないからだ。

食べかけの料理が乗った食器はもちろんのこと、すべてきれいに食べた食器であっても、醤油やソースなどが少しでも残っていたりすると、もう耐えられない。たとえば、吉野家に入って一つだけ席が空いていても、そこに前の客が食べた丼が残っていると、絶対にその席に座る気になれない。店員さんがその丼を片付けてテーブルをきれいに拭いてくれるまで、視線を丼から外してひたすら立ち尽くすことになる。

これは、他人が食べた後の食器だけでなく、自分が食べた後の食器にしても同じことだ。汚れた食器を前に座っているというのが、生理的にどうしても我慢できない。だから、食事が終わると速攻で食器を流しに持っていく。他人の食器よりも自分の食器の方がまだ耐えられるというだけのことで、汚れた食器というのがとにかくダメなのだ。なんだか寒気がしてしまう。

そんな感じだから、宴席で座席を移動するという技は、自分には到底無理だ。最初に席に着いたら、宴会が終わるまでその席でじっとしていることになる。これで、苦手な人が自分の隣や目の前に座ったりしたら最悪だ。嫌いな人や苦手な人を相手に会話を盛り上げることができるほど、自分はできた人間ではないから、ひたすら時間が過ぎるのを待つしかない。

また、忘年会などの宴席では、自分で料理を選べないところも辛い。こちらが食べるペースなどおかまいなしに、店側のペースでどんどん料理が運ばれてくるから、テーブルはあっという間にいくつものお皿でいっぱいになる。若い男子が多い宴会ならいいけれど、年寄りと女子が多い宴会では、大量の料理が残ってしまい、もったいないことこの上ない。

自分の好物が出てくればいいけれど、中華料理だったりすると困る。自分は、なにかというとあんかけがドロリと乗った中華料理が大嫌いなのだ。しかし、中華料理が好きな人は多いらしく、かなりの確率で中華料理の宴席が開催されるから困る。苦手な人と一緒のテーブルで、しかもコース料理が中華料理だったりすると、最悪の忘年会になることは最初から約束されているようなものだ。

しかし、自分が忘年会などの宴席で一番苦手なのが、大勢で一緒に行動するこということだ。20〜30人といった規模になると、行動が遅くなってしようがない。だれそれがまだ来ていないとか、だれそれが遅れそうだとか、だれそれがいなくなったとか、とにかく面倒くさい。大勢で集まったところで、全員と会話できるわけではないのだから、大勢で集まる意味なんてほとんどない。

というわけで、大勢で集まる職場の忘年会はあまり好きではない。企業が作るカレンダーと同じく、年末におけるムダなものの代表格という気さえする。ただ、年末の浮かれ気分にまかせて派手に飲み食いしてお金を使うという意味では、なにがしかの経済効果はあるだろうから、まったくのムダではないのかもしれない。まあ、ほかにも使い道はあるだろうと思うけれど。



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