13/10/27

ロードバイクの無駄な高価さ


愛車であるビアンキ君のフロントのシフトレバー(要は変速機)が故障してしまった。自転車屋さんに行って診てもらったところ、シフトワイヤーうんぬんの問題ではなく、シフトレバー自体が故障しているらしい。なので、シフトレバーを交換するのが一番手っ取り早いが、その場合はリアのシフトレバーも一緒に交換することになるという。

なぜ、問題のないリアのシフトレバーも交換しなければならないのかと聞くと、ビアンキ君に搭載されているコンポーネント(変速機やブレーキなどの部品の集まり)は、現在では型落ちになっていて、フロントのシフトレバーだけを交換すると、フロントが新型でリアが旧型ということになってしまい、見た目的に問題が出るということらしい。

両方のシフトレバーを交換する場合、バーテープの交換やシフトワイヤーの引き直しも必要になるため、なんだかんだで3万円近くかかるらしい。3万円という金額を聞いて、思わず「ええ、それは高いなあ」という言葉が出てしまった。シフトレバー本体の金額が22,000円くらいするので、工賃込みだと、どうしてもそれくらいの金額になってしまうらしい。

それでは、問題のあるフロントのシフトレバーだけを修理することはできないか尋ねたところ、メーカーのシマノに問い合わせてみるという。その結果、修理代として15,000円かかるという返事が来た。いやいや、片方のシフトレバーの定価が11,000円なのに、修理費の方がそれよりも高いなんて、どう考えてもおかしいだろう。

そう率直な疑問をぶつけたところ、現在は使用していないスモールパーツの交換が必要になるため、どうしてもそれくらいはかかってしまうらしい。なんだか腑に落ちないが、メーカーがそう言うのであればしかたがない。なんだか、バージョンアップのたびにインターフェースが使いにくくなるくせに、古いバージョンのサポートはどんどん切ってしまうマイクロソフト社みたいな商売のやりかただ。

そもそも、フロントのシフトレバーなんて、リアに比べたら使用頻度はものすごく少ない。リアのシフトレバーが故障するのならばわかるが、ほとんど使用しないフロント側が故障するなんて、最初から欠陥があったとしか思えない。いまから考えてみると、新車の当時からフロントの変速がイマイチ渋かったから、結局は外れを引いてしまったということだろう。

定価よりも高い金額で修理してもらうのもバカらしいので、結局は両方のシフトレバーを交換してもらうことにした。せっかくだから、いま搭載されている105よりも1ランク上のアルテグラにコンポーネントをグレードアップしようかという考えが浮かんだ。しかも、マニュアル操作のアルテグラではなくて、電動のアルテグラだ。

ロードバイクのコンポーネントにはグレードがあって、シマノ製のコンポの場合、ソラ、ティアグラ、105、アルテグラ、デュラエースの順にグレードが上がっていく。アルテグラとディラエースという上位機種には、マニュアル機のほかに電動式もあって、ローディーにとって憧れの的になっている。特に電動のアルテグラは、その圧倒的なコストパフォーマンスにより、ユーザーから絶大な支持を得ている。

自分も、電動式のコンポは以前から試してみたいと漠然と考えていたのだが、値段が高いこともあって、自分には縁がないだろうとあきらめていた。しかし、無理すれば買えないこともないし、そもそも、シフトレバーの交換というのは、コンポーネントを交換する絶好のチャンスではないだろうか。このチャンスを逃したら、電動コンポを使う機会は一生ないかもいしれない。

などと、ほんの一瞬だけ考えたが、もちろんそんなバカなことはしない。なにしろ、乗っているバイクがアルミフレームの安物だから、電動アルテなんて載せたらかえって恥ずかしい。たとえて言うならば、上下ともユニクロの服を着ているのに、バッグだけはエルメスのバーキンを持って歩いているようなものだ。恥ずかしいったらありゃしない。

ということで、分相応に105を使い続けることにした。それにしたって、3万円近い出費には違いない。もう一台の愛車である丸ちゃん号こと丸石自転車製のママチャリとほぼ同じ値段だ。両方合わせても500グラムくらいしかないあんなに小さなパーツが、20キロ近くあるママチャリとほぼ同じ価格だなんて、ロードバイクの価格設定はやっぱりどこかおかしい。

この理不尽な価格設定は、もちろん精密な構造だからというのが一番の理由だけれど、パーツごとにメーカーが異なるというのも大きな理由だと思う。ロードバイクというのは、パーツごとにメーカーが異なるのだ。たとえばビアンキ社製のバイクであれば、ビアンキが製作するのはフレームだけで、その他のパーツはすべて他のメーカーが製作したものを組み合わせているに過ぎない。

たとえば、シマノ社が自転車部門を立ち上げて、フレームからコンポまですべて自社で設計して製作すれば、ロードバイクの価格はいまよりももっと安くなると思う。実際に、コンポのほかにホイールなども製作しているシマノなら、不可能なことではない。なぜそうしないのかはよくわからないし、大して興味もないけれど、なにかしら大人の事情があるのだろう。

台風が去ってようやく秋らしい爽やかな気候になってきたので、寒い冬が来るまでのわずかな時間ではあるけれど、ほんの少しだけお色直しをしたビアンキ君で爽やかな陽気を満喫したい。わずかな変化ではあるけれど、新型のパーツが載るというのは、やっぱりワクワクする。ということで、いまから自転車屋さんにビアンキ君を迎えに行ってきます。



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