13/07/21

立ち食いソバについて少しだけ熱く語ってみる

今日は参議院選挙の投票日らしいが、自分は先週のうちに期日前投票を済ませてしまったため、あとは今夜の選挙速報を待つだけだ。正式な投票所は自宅から遠いこともあって、ほとんどの場合、歩いて数分で行ける期日前投票所で済ませてしまう。それにしても、大勢の職員がずらりと揃っているにもかかわらず、期日前投票所はいつも閑散としている。

こんなにムダな税金の使い方があるだろうかと、期日前投票に行くたびに思ってしまう。そもそも、ここまでして投票率を上げる必要なんてまったくない。投票率が100パーセントだろうと数パーセントだろうと、結果には大差ない。たった数千世帯のサンプル数で統計を取っている視聴率調査を考えてみれば、それは明らかだ。

むしろ、投票率が低くなった方がいい側面だってある。だれも行かない投票にあえて行く人というのは、当然政治に対する意識が高いわけだから、しっかりと考えて一票を投じるだろう。つまり、それだけ質の高い投票になるわけだ。これが、何も考えていない頭の悪い人間が、その場で適当に投票したのでは、せっかくの質の高い投票が相殺されてしまう。だから、興味のない人は投票しなくて結構と、自分は思っている。

さて、梅雨が明けたと思ったらいきなりの猛暑日続きで、なんだか大変なことになっている。この暑さで、食欲をなくしている人も多いだろう。幸いなことに、自分は夏バテというものを経験したことがなく、暑さのせいで食欲が落ちるということもまったくない。暑いときに熱いものを食べるのも平気だし、暑いときに辛いものを食べるのだってまったく気にしない。

そんな感じだから、特に季節によって嗜好が変わるということもなく、平日のランチのメニューは、牛丼と立ち食いソバを中心に組み立てている。どちらも300円もあれば食べられるから、貧乏サラリーマンにとってはありがたい。牛丼についてはまたの機会に語ることにして、今回は立ち食いソバについて少しだけ熱く語ってみたい。

そもそも、そばの定義としては、そば粉が3割以上入っていれば「そば」を名乗ることができるらしい。よく、十割そばだとか二八そばだとか言うけれど、そうしたそば粉の含有率の高いそばはそれなりの高級店で提供されるものであって、立ち食いソバ屋で出されるものは、そば粉の含有率が3割そこそこ、みたいな感じのものが多いのだろう。

まあ、立ち食いソバ屋のそばに本格的な味は求めていないから、かろうじてそばっぽい味がするくらいのレベルで十分だ。立ち食いなのにレベルの高いそばを出されると、老舗のそば屋に行ったときの感動が薄れるから、むしろ安っぽくてインチキくさいくらいがちょうどいい。老舗のそばと立ち食いソバとの関係は、ラーメン屋のラーメンとカップ麺との関係と同じだと考えればいい。

そんな立ち食いソバ屋で食べるのは、もっぱらかけそばだ。トッピングを乗せるお金がないわけではなくて(実はないけど)、天ぷらなどを乗せると、ツユが油でにごってしまうのがあまり好きではないのだ。それに、立ち食いソバ屋の天ぷらは作り置きだから、冷めているのもよろしくない。せっかくの熱々のツユが、冷めた天ぷらのせいでぬるくなってしまうのはイマイチだ。

同じような理由で、月見そばも嫌いだ。人によって食べ方はいろいろとあるだろうが、いきなり卵をくずしてかきまわすのは、ビジュアル的に耐えられないし、最後に卵だけチュルっといくというのも、食感的に耐えられない。ある程度火が通っていればいいけれど、そばつゆをかけたくらいではほとんど生のままだから、黄身はともかく、白身まで生のまま口に入れることになり、あまりぞっとしない。

その点、かけそばは潔いまでのシンプルさだ。そばの上に乗っているものといえば、わずかなネギだけだ。自分は薬味のネギが大好きで、刻みネギを乗せ放題という嬉しい店があると、遠慮なくネギを大量に乗せてしまう。以前は、こういう嬉しい店は少なからずあったのだが、最近ではほとんどなくなってしまった。

食券を渡すときに「ネギ多めで」と注文するという手もあるが、自分はなんだか恥ずかしくてできない。以前、福山雅治がラジオで、立ち食いソバ屋で「ネギ多めで」と注文したら、お店の人から、「へえ、お兄さんネギ好きなんだ」みたいな反応をされて妙に気恥ずかしかったという話をしていたが、ものすごくよくわかる。なんというか、ネギには独特の貧乏臭さがあるのだ。

なので、「ネギ多めで」とオーダーしたい気持ちを抑えつつ、デフォルトのままのかけそばを食べることになる。自分はかなりの辛党で、香辛料も大好きだから、当然のようにそばにも大量の七味唐辛子を投入する。本当は、より辛みの強い一味唐辛子の方が好きなのだが、ほとんどの店では七味しか置いてないので、ここも妥協することになる。

一度食べ始めたら、休むことなく一気に最後まで食べきるのが立ち食いソバの食べ方だ。というか、これは老舗のそば屋でも同じことで、そばをちまちまと時間をかけて食べるのは、あまり粋ではない。常連っぽい人たちの食べ方を見ていると、みんな例外なく勢いよくそばをすすりこんでいる。立ち食いソバで粋を気取っても意味はないが、それにならって勢いよくかけそばをすすりこむ。

そばはそんな感じで勢いよく食べるのだが、うどんとなると、ちょっと事情が違ってくる。うどんは麺が太くてツユが絡む量も多いから、勢いよくすすりこむとツユがはねる危険性があるので、そばほど勢いよく食べることはできない。そのため、そばを食べるときよりも、ほんの少しだけおとなしめに食べることになる。

そのついでに、一玉分のうどんはいったい何本あるのだろうと思い、麺を一本一本数えながら食べたことがある。漠然と、3〜40本くらいはあるのかなあ、と考えていたのだが、実際には25本しかなかった。一つの店で一回しか数えていないから、店によって多少のバラつきはあると思うが、うどん一玉25本と覚えておけばだいたい間違いないだろう。こんなことを覚えて何の役に立つのかは知らないけど。

そばについてはまだ数えたことはないが、麺の太さをうどんと比較して考えると、80〜100本といったところだろうか。いくら変なおじさんを自覚している自分でも、立ち食いソバ屋で、そばの麺を一本一本数えながら食べる勇気はない。というか、面倒くさくてやってられない。だれか、ものすごく物好きな人がいたら、ぜひチャレンジして結果を教えてもらいたい。

このように、立ち食いソバ屋のかけそばというのは、かくも奥の深い食べ物だということがわかってもらえたと思う。立ち食いソバ屋のかけそばを食べ始めてから30年近い月日が流れたが、まだまだ極めることができていないと感じる。その奥の深さを極めることができるその日まで、飽きることなく立ち食いソバ屋に通うことになるのだろう。



今週の覚書一覧へ

TOP