13/04/14

ピロリ菌との闘い

北朝鮮の暴走が止まらない感じで、なんだか怖い。まさか、本当に戦争を始めるつもりはないだろうが、だからといって楽観的に構えているわけにもいかない。なにしろ北朝鮮なんて、これといった理由もなく駄々をこねている子供と同じだから、下手に無視すると、何をするかわかったもんじゃない。適当な感じでかまってあげないといけないから、なんとも厄介だ。

評論家の中には、ここまで緊張状態を高めた金正恩のしたたかさを評価する声もあるけれど、自分はまったくそうは思わない。むしろ、金正恩が何もできないからこそ、ここまで緊張状態が高まったのではないかと思う。つまり、勝手に暴走する軍部を制御することができなくてオロオロしているうちに、今回の事態を招いてしまったということだ。したたかさという点では、金正日のレベルにはまだまだ遠いと思う。

さて、今回はピロリ菌について書いてみたい。自分は、以前から十二指腸潰瘍に悩まされてきて、最初にその症状に気付いたのは大学生のときだった。だから、十二指腸潰瘍との付き合いは、かれこれ四半世紀にもおよぶことになる。当時は、十二指腸潰瘍にかかっているということは知らなくて、原因不明の胃の痛みにじっと耐えていた。

病院に行って検査を受ければいいだけのことだが、自分はとにかく病院が嫌いだから、大嫌いな病院に行くよりも、胃の痛みに耐える方を選択した。胃の検査を受けるとなると、胃カメラを飲むことになるのはわかっていたから、それがとにかく嫌だった。周囲の人間に聞いてみると、胃カメラなんて全然平気だよ、という人もいたけれど、あれは苦しかったと話す人もいたから、やっぱり怖かった。

潰瘍ができると、胃に不快な痛みを感じ、それが1〜2か月くらい続く。その間は、胃の痛みに効きそうな市販薬を買って飲むのだが、ほとんど効果はなく、痛みに耐えながら自然に回復するのを待っていた。痛みがひどくなると、背筋を伸ばして歩くのも辛くなってきて、猫背で歩くようなこともあった。そんなときは牛乳を飲むと、一時的にではあるけれど、痛みが治まった。

症状がひどくなると、痛みのほかに吐き気も感じるようになり、食事の後に吐くこともよくあった。そのときには、消化されていない食べ物とともに真っ赤な血が出てきて、少なからず驚いたことがある。こうなると体重も落ちてきて、体調的にかなり辛い感じになってくる。自分のベスト体重は58〜59キロだが、十二指腸潰瘍がひどくなったときには、一時的に53キロ台にまで落ちたことがあった。

こうしたことが何度かあって、仕事にも支障が出そうになったため、嫌々ながら病院で検査を受けることにした。いまから15年くらい前のことだと思う。どんな検査になるのかとビクビクしていると、ベテランの看護婦さんが、あれやこれやと指示を出す。喉の奥に麻酔薬を塗り、胃の動きを抑えるという注射を打ち、なぜか知らないが座薬まで入れた。

そうして、診察台に横向きに寝かされ、いよいよ胃カメラを飲むことになった。いざ胃カメラを食道に突っ込まれると、そのあまりの違和感と息苦しさに思わず盛大にむせて、思い切り胃カメラを吐き戻してしまった。ベテランの看護婦さんに、楽にしていれば大丈夫だからねと、まるで子供のようにあやされながら、もう一度胃カメラを突っ込まれる。

モニターを確認しながら胃カメラを挿入する医者は、「だいぶ食道が荒れているなあ。ああ、これはさっき無理して突っ込んだからか」と、自分にとっては笑えない独り言を言いながら、胃カメラを奥へと差し込んでいく。さすがに2回目は吐き戻すこともなく、胃カメラは無事に胃の内部に到達した。初めて見る自分の胃袋は、なんだかグロテスクだったことを覚えている。

こうして、晴れて「十二指腸潰瘍」という診断を受けて、薬を出してもらった。早速この薬を飲んでみたところ、3日くらいで胃の痛みが治まったので、その劇的な効果にはさすがに驚いた。やっぱり、市販薬とはまったく違う。それからは、潰瘍の症状が出るたびに、病院に行って薬をもらうというパターンが続いた。

しかし、去年実家に帰省したときに、父親がピロリ菌を除菌したという話を聞かされた。我が家の男子は潰瘍の家系らしく、父親だけでなく兄貴も潰瘍持ちで、いつも薬のお世話になってきた。しかし、ピロリ菌を除菌すれば、その後は潰瘍に悩まされることはなくなるという。いままで、どの病院に行ってもそんなことは教えてもらえなかった。まったく、そんな画期的な方法があるなら早く教えてくれよ。

ということで、最近になってまた潰瘍がぶり返してきたので、せっかくの機会だからと思い、病院に行ってピロリ菌の検査を受けたいと言ってみた。医者の説明によると、ピロリ菌の検査には3つの方法があって、胃カメラを飲む検査であれば保険が適用されるが、採血による検査と呼気による検査の場合は、全額自己負担になるということだった。

自己負担の場合の費用を聞いてみると、それほどびっくりするような金額でもなかったから、呼気による検査をお願いした。なにしろ、以前の経験で胃カメラはトラウマになっているし、健康診断に行っても採血を拒否するほどの臆病者だから、残された方法は呼気による検査しかない。この選択は大正解で、何の苦痛もなく検査は終わった。

昨日、検査結果を聞きに病院に行ったところ、やっぱり陽性だった。これで、自分がこれまで散々苦しめられてきた潰瘍の原因はピロリ菌だということがはっきりして、なんだかスッキリした。聞くところによると、井戸水を飲むとピロリ菌に感染するらしいが、自分は子供の頃に井戸水を飲んでいたから、それが原因なのだろう。

現在は、ピロリ菌を除菌するための薬を朝と晩に服用している。医者の説明によると、100パーセント除菌できるということではなく、80〜90パーセントくらいの確率らしい。これで除菌できなくても、さらに除菌の方法はあるということなので、楽観的に考えている。これで潰瘍が治れば、後は頭が悪いくらいで、体の悪い部分はとりあえずなくなるから嬉しい。



今週の覚書一覧へ

TOP