12/10/21

パソコンウィルスについて考えてみる

遠隔操作ウィルスなんていうものすごいウィルスがこの世には存在するらしい。自分はこの手のことにはとんと疎くて、ニュースを見ても詳しいことはよくわからないのだけれど、ものすごく怖いものだということだけはなんとなく理解できる。まったく身に覚えのないことで、ある日突然タイーホされたりするわけだから、とんでもない話だ。

もしかしたら、自分もどこかのだれかに遠隔操作されているのかもしれない。いや、きっと遠隔操作されていると思う。自分が数字に弱いのも、極端な方向音痴なのも、最近視力が落ちてきたのも、お金がなくていつも貧乏くさいのも、ついでに足が臭いのも、すべては遠隔操作のせいだったというわけか。なるほど、それならば納得できる。

そんなことはともかく、自宅で使用しているパソコンにはアンチウィルスソフトが入っていない。わけのわからないウィルスがうようよしているこのネットの荒波を、まさに丸裸の状態で泳いでいるわけだ。なぜ、そんな無謀なことをしているかというと、アンチウィルスソフトを入れると動きが重くなるからイヤだというだけのことだ。

以前のパソコンには、無料のアンチウィルスソフトを入れていた時期もあったのだが、あまりにも動きが重くなったため、すぐに削除してしまったことがある。インストールしたとたんに、起動にかかる時間がそれまでの3倍くらいになったりして、とても使えたものではなかった。これは、当時のパソコンのスペックが低かったというのが一番の原因だった。

それに比べれば、いまのマシンのスペックは格段に向上しているから、ソフトをインストールしたところで、明確に体感できるようなパフォーマンスの低下はないとは思うが、感染したらそのときに駆除すればいいや、くらいにしか考えていないというのが正直なところだ。要は、何事に対しても危機感がないということだ。これは生まれつきの性格なので、いまさらどうにもならない。

こんな無防備な状態ではあるけれど、とりあえずいまのところは無事に過ごしている。いつもアクセスするサイトは決まっているから、冒険さえしなければ、それなりに安全だと思う。アンチウィルスソフトが入っていない状態で、危険な匂いがプンプンするサイトをクリックしまくるというのは、ドーバー海峡を海パン一丁で泳ぐのと同じくらい無茶なことで、さすがにそこまでの勇気はない。

いつも巡回しているサイトは安全なサイトばかりだから、足がつくくらいの浅瀬でパチャパチャと水遊びをしているようなものだ。こうして安全な場所から出ない限りは、危険な目に遭うこともないだろう。しかし、いくら安全な浅瀬で水遊びをしていても、クラゲに刺されることはある。自分ではどんなに安全だと思っていても、絶対に安全な場所などない。

あれはパソコンを買ったばかりの頃だから、もう10年以上も前のことになるが、自分もクラゲに刺されたことがある、ではなくて、ウィルスに感染したことがある。ある日、差出人が Microsoft となっているメールを受信したのだが、本文にはパソコンをアップデートしてくださいみたいなことが英語で書かれていて、添付ファイルが付いていた。

おなじみの Microsoft のロゴが本文内にあったため、すっかり信用した自分は、何の疑いもなくその添付ファイルをクリックしてしまった。それと同時に、ものすごい勢いでメーラーが大量のメールを送信し始めた。何が起こったのかよくわからなかった自分は、そのまま固まっていたのだが、もしかしたら、これが世の中を騒がせているウィルスというヤツかもしれないと気付いた。

いまから考えるとなんとも無邪気なものだが、当時はそれくらいウィルスについては疎かったのだ。さて、感染したということはなんらかの方法で駆除しなければならない。とりあえず、大量のメールを送信し続けるメーラーを停止して、駆除する方法をググってみる。当時は、いまほどグーグルは普及していなかったから、おそらく別の検索エンジンを使ったと思うが、とりあえずググってみた。

すると、すぐにそれらしいページが見つかった。詳しい手順も書いてあったから、それに従って操作したところ、無事にウィルスを駆除することができた。なるほど、世の中には親切な人がいて、いろんなウィルスに対するワクチンが無料で公開されているんだなあ、これなら、またウィルスに感染しても安心だ、などと頭の悪いことを考えたりした。

それ以降は、怪しい添付ファイルを開くなどという無茶なことはしていないおかげで、ウィルスの被害には遭っていないけれど、ウィルスもかなり進化しているらしいから、いつどういう方法で感染するかわからない。とりあえず、危険な匂いのするサイトには近づかないというくらいしか、自衛手段として思いつかない。

ウィルス対ワクチンの闘いというのは、攻撃側のウィルスの方が絶対的に有利だろう。システムを開発する側にとっては、万全なセキュリティを備えたシステムを開発するなんて不可能なことで、どこかに必ず弱点ができる。そこをピンポイントで攻撃されるわけだから大変だ。攻撃を防ぐ側としては、どうしても後手に回らざるを得ない。

すべてのウィルスに対して完璧に対応できる画期的な方法が開発されない限り、このいたちごっこはこれからも果てしなく続いていくのだろう。ド素人の自分としては、巧妙なウィルスを作る才能があるのなら、もっと生産的なことに活かせばいいのにと思うのだが、そういうわけにはいかないのだろうか。ウィルス君たちが力を合わせれば、けっこうすごいことができそうな気がするけれど。

今回の事件で、自分も丸裸の状態では危険だと自覚し、ようやくアンチウィルスソフトを入れてみた。だからといって、ネットの荒波に泳ぎ出すというわけではなく、これまでどおりに浅瀬でパチャパチャと水遊びを続けるつもりだ。せっかくインストールしたけれど、アンチウィルスソフトに活躍の場を与えないようにすることが、結局は一番安全だからね。




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