12/10/07

気になる言葉たち

維新の会が国政に進出する意志を明らかにしてからというもの、なんだか胡散臭さがつきまとうようになってきた。現在のポジションでは次の選挙に落選するかもしれないと危機感を持つ国会議員を受け入れたりするから、これまでのクリーンなイメージがなくなってしまって、この政党も結局は数合わせに走るのかよと感じてしまう。

そうは言っても、今度の選挙でかなりの議席数を獲得するのは間違いないと思う。まさか第一党になることはないだろうが、惨敗間違いなしと見られている民主党に迫るくらいの議席数は獲得するかもしれない。まあ、新しい政党が新しい風を吹き込むのは悪いことではないし、それで既成政党のダラダラした政治が少しでも改善されるなら大歓迎だ。

しかし、政治というものは、青臭い理想論だけでやっていけるほど甘いものではないと思う。まったくの素人の自分が言うのもなんだけれど、国内外にいろんなパイプを持っていて、あれやこれやの根回しができなければ、政治なんてできないだろう。そういう意味では、民主党は政治の素人集団だったということだ。おそらく、維新の会は民主党以下のド素人集団だろう。

さて、例によってそんな前フリとは一切関係なく、今回は日頃から自分が気になっている言葉について紹介してみたい。普段の生活の中で、ふと気になってしまう言葉というのはいくつかあって、一度それを意識してしまうと、その言葉に出会うたびに気になってしかたなくなる。気にしてばかりでは身体にもよくないので、ここに書いてみようというわけだ。

まずは、ニュース等でよく聞く「防災対策」という言葉だ。これはNHKのニュースでも毎日のように聞く言葉だから、正しい言葉としてすっかり定着しているようだけれど、自分としてはかなり違和感のある言葉だ。というか、はっきり言ってこの言葉は間違っていると思う。正しくは、「防災対策」ではなくて「防災策」だと思うのだが、どうだろう。

これが「防災対策」ではなく「災害対策」ならば、何の問題もない。なぜならば、「○○対策」という言葉は、「○○」に対する策という意味だからだ。つまり、「○○」の部分に入るのは、対策が必要な負のイメージがある言葉でなければおかしいということだ。たとえば、「紫外線対策」とはいうけれど、「日焼け止め対策」という言葉には違和感があるでしょ?

これを英語で説明すると、「measures for 〜」と「measures against 〜」との違いということになる。「measures for 〜」であれば、○○のための策ということになり、「防災策」や「防犯策」がこれにあたる。「measures against 〜」であれば、○○に対する策となり、「紫外線対策」や「災害対策」などがこれにあたる。

つまり、英語で考えた場合に「measures for 〜」となる言葉については、「○○対策」と表現するのはおかしいということだ。「防災対策」とすると、「対策」が必要なのが「防災」ということになってしまうから、「防災」が負のイメージを持っているように感じられる。これは屁理屈でもなんでもなくて、自分の中ではごく当たり前のことなのだけれど、どうも世の中の多くの人はそうではないらしい。

なんだか理屈っぽくなってしまったので、次はもっとくだらない言葉を紹介したい。それは、芸能ニュースでバカみたいに使われる「熱愛」という言葉だ。芸能人の交際が発覚すると、決まって「熱愛発覚!」なんていう感じで報道されるが、これはなんとかならないものかといつも思っている。はっきり言って、ものすごくバカっぽい。

だいたい、熱愛かどうかなんて、当人同士にしかわからないじゃないか。もしかしたら単なる遊びなのかもしれないし、ひよっとしたら、もうお互いに別れたがっているかもしれない。そんなことはおかまいなしに、なんでもかんでも「熱愛」という言葉だけで括ろうとするのはあまりにもバカっぽい。なぜ普通に「交際」という言葉にしないのだろうか。

次は、コンビニでよく聞く言葉だ。最近では、レジごとに行列を作るコンビニは少なくなって、多くのコンビニでは、列を一つだけ作り、レジが空いたら、列の先頭に並んでいる客がそのレジに向かうというシステムを採用している。そのときに、空いたレジの人から、「2番目にお待ちのお客様、こちらにどうぞ」と声をかけられるのだが、これが気になる。

いったい、何に対しての「2番目」なのだろうか。自分が列の先頭に並んでいるということは、自分こそが「1番目」であって、「2番目にお待ちのお客様」というのは、自分の後ろに並んでいる客ということになる。だからといって、後ろに並んでる人に、「あなたのことを呼んでいますよ、お先にどうぞ」と譲るわけではないが、なんだか腑に落ちない。なぜ普通に「先頭でお待ちのお客様」と言えないのだろう。

最後に紹介するのは、混雑している電車のホームで聞くことのある言葉だ。電車のダイヤが乱れて、ホーム上に人があふれている場合などに、「到着した電車は大変混雑しております。後から来る電車も合わせてご利用ください」というアナウンスが流れることがあるが、さすがにこれはおかしいだろう。

「後から来る電車も合わせて利用」するなんて、身体が一つしかない人間に、そんな離れ業ができるはずがない。そんなものすごいことができるのであれば、わざわざこんな満員電車に乗って通勤なんかしない。そのものすごい能力を利用して世界征服をたくらむよ、きっと。これも、普通に「後から来る電車をご利用ください」と言えばいいだけなのに、なぜ余計なことを付け足すのかよくわからない。

このほかにも、「〜でよろしかったでしょうか」という過去形の質問など、いくつか気になる言葉はあるのだが、そんなことばかり書いていると、なんだか理屈っぽい人間に思われそうでイヤなので、このあたりでやめておこう。下手にいろいろと言葉を付け足したりせずに、シンプルな言葉を使うのが結局はいいと思うのだけれど、これが意外に難しかったりするのかもしれない。




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