12/08/19

変化する味覚

毎年お盆の時季になると、韓国と中国による日本バッシングがひどくなるが、こうなるともう夏の風物詩といった感じだ。今年の場合は、さらに領土問題も絡んでいるから、ますますヒートアップしている。以前は、こうしたニュースを見るたびに腹を立てていたが、最近では勝手にやってくれと思うようになってきた。

そもそも、領土問題に関してはもうどうにもならないだろうとあきらめている。北方領土にしても竹島にしても、いくら日本の方が正しいとはいえ、ここまで長い間実効支配をされてしまっては、どんなことをしても戻ってくることはない。もちろん、日本人としては悔しいことだけれど、無茶な戦争を起こしたバカな軍人たちのツケを払っていると思ってあきらめるしかない。

さて、前回の覚書ではピーマンについて書いたが、それに関連して掲示板に「味覚の変化はなぜ起こるのか」という書き込みがHassanさんからあったので、今回はこれをテーマに書いてみよう。年齢を重ねるにしたがって味覚(あるいは嗜好)が変化するというのはだれにもあることで、むしろ味覚や嗜好が一生変わらない人なんていないだろう。

ちょっと調べてみたところ、加齢に伴う味覚の変化については、それっぽい説明はあるものの、科学的にきっちりと解明されているということでもないようだ。加齢に伴って味覚の感度が低下していくというのは間違いないらしいが、そのほかにも、生活環境が変わったり、付き合う人間が変わったりといったことも味覚に大きく影響するだろう。

味覚の変化のパターンを考えると、1. 以前は好きだったものがいつの間にか嫌いになった、2. 以前は嫌いだったものがいつの間にか好きになった、3. 以前は好きだったものが、あることをきっかけにして突然嫌いになった、4. 以前は嫌いだったものが、あることをきっかけにして突然好きになった、という感じだろうか。

自分の場合、パターン1に当てはまるのは甘いもの全般だ。子供の頃は甘いものが大好きで、チョコやキャラメルやアイスなどには目がなかった。一年に一度ケーキが食べられるというだけの理由で、キリスト様のことを心から崇拝していたくらいだ。それがいつの頃からか徐々に甘いものから離れていくようになり、いまではほとんど甘いものは食べなくなった。

この変化が始まったのはいつだろうと考えると、おそらく、大人の階段登る僕がまだシンデレラだった頃だと思うが、正確な時期についてはよく覚えていない。特にこれといったきっかけがあったわけではないから、きっと徐々に味覚が変化していったのだと思う。成人してアルコールを飲むようになったことも、一つの要因かもしれない。甘いものをツマミにして飲むわけにはいかないからね。

パターン2に当てはまるのは、野菜全般だ。子供の頃は野菜嫌いというほどでもなかったが、自分から積極的に食べたいと思うほどでもなかった。ほかにおかずがなければ食べるけれど、やっぱり野菜よりは肉の方が好きだった。それがいつの間にか野菜が大好きになった。この変化が始まったのも、大人の階段登る僕がまだシンデレラだった頃だと思うが、正確な時期はやっぱり覚えていない。

ただ、野菜全般といっても、カボチャは例外だ。子供の頃は、甘辛く煮付けたカボチャが好物だったが、いまではめったに食べなくなった。野菜でありながら妙に甘いのがその理由で、ご飯のおかずとしても酒のつまみとしてもあまりよろしくない。同じ理由で、サツマイモも、好きな野菜から嫌いな野菜に転落したものの一つだ。

パターン3に当てはまるのは、揚げ出し豆腐だ。まあ、揚げ出し豆腐が大好きだったというわけではないが、片栗粉のとろみは好きではないものの、小学校の給食に出されても普通に食べていた。しかし、小学4年のときだったと思うが、少し風邪気味で微熱を感じながら登校した日があり、そのときの給食に出てきたのが揚げ出し豆腐だった。

そのときは普通に食べられたのだが、午後になって急に気分が悪くなって吐いてしまった。もちろん、ほかの子たちはなんともなかったから、揚げ出し豆腐にあたったということではなく、単純に風邪で体調を崩したというだけのことだと思うが、このときの体験がトラウマになったらしく、それ以来、揚げ出し豆腐はまったく食べられなくなった。

パターン4に当てはまるのは、ワインだ。以前の自分は、晩酌のときはもっぱらビールで(お金のない現在ではほとんど第3のビールだけれど)、ワインを飲むのは、たまに友人からお土産でもらったときくらいだった。そのワインにしても、妙に甘ったるくて、こんなものを好んで飲む人の気がしれないとすら思っていた。

しかし、新婚旅行でおフランスに行ったときに飲んだ本場のワインがすごく美味しくて、いきなりワインが大好きになってしまった。まあ、以前に飲んだワインが安物だったというこもあるし、ワインに合わせるツマミにしてもろくなものがなかったから、ワインが美味くなかったのは当然だ。それなりにいいワインと、ワインに合う気の利いた料理さえあれば、ワインはすばらしく美味しい飲み物だ。

ここまでは味覚の変化について書いてきたが、子供の頃からずっと好きだという食べ物というのも当然ある。自分の場合、それはラーメンだったりカレーだったりせんべいだったりする。要するに、味覚がおこちゃまなのだ。相方のおかげで、結婚してからは食生活が劇的に豊かになり、自分の味覚も多少は成長したと思うが、こうしたおこちゃまな嗜好はきっと死ぬまで変わらないだろう。

逆に、子供の頃からずっと嫌いだという食べ物もあって、それはあんかけだ。昔から、あのドロリとした食感が苦手で、それはいまもまったく変わっていない。だから中華料理は全般的に苦手で、中華丼や八宝菜にいたってはこれまでに一度も食べたことがない。家で食べる青椒肉絲にしても、相方に頼んで片栗粉は極力少なくしてもらっているくらいだ。

こうして書いてみると、自分は本当に甘いものが苦手なんだということが改めてわかった。子供の頃はあんなに甘いものが好きだったのに、これほどにまで味覚が変化するというのもなんだか面白い。この年齢になると、食べ物を含めていろんなことに対して守りに入ってしまうけれど、世の中には自分の知らない美味しい食べ物がまだまだあるだろうから、積極的に攻めていこうと思う。




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