12/07/22

サイト運営についてのあれこれ

前回は、シドニーオリンピックの思い出にからめてホームページ制作について書いたので、今回はその続きで、サイト運営のあれこれについて書いてみたい。早いもので、このサイトを開設してからもうすぐ12年になる。定期的に更新しているのは、ペーパーバックのページとこの覚書のページだけだが、我ながらよくここまで続いていると感心する。

12年前にサイトを開設したときには、いつまで続けようといった具体的な目標はまったくなくて、とにかく自分のサイトから情報を発信して、少しでもいいから反応が欲しいということしか考えていなかった。しかし、ホームページをウェブ上にアップしただけではだれも見てくれない。自分のサイトはここにありますよという宣伝活動が必要になる。

実は、この宣伝活動というのが意外に難しい。当時は、個人サイトの登録ディレクトリとして Yahoo! が圧倒的なシェアを誇っていた。他の検索エンジンのようなロボット型ではなく、担当者が実際にそのサイトを確認し、その価値があると判断したサイトだけを登録するという仕組みだった。それだけに、Yahoo! に自分のサイトを登録してもらうというのはかなりの難関だった。

できたばかりのサイトをダメ元で Yahoo! に登録申請したのだが、予想通りに却下されたので、しかたなく地道な宣伝活動を開始した。それはもう、ものすごく地道な活動で、いま思い出してもそのいじましい情熱に目頭が熱くなる。とりあえず、いくつかのロボット型検索エンジンに登録してみたのだが、アクセスカウンタはピクリとも動かない。

ロボット型検索エンジンに登録しても効果がないとわかったので、次は、掲示板に自分のサイトのアドレスを書き込むという作戦を展開することにした。Yahoo! に登録されているような、集客が見込めそうな英語学習サイトの掲示板に、「サイトを開設しますた。よろしくおながいします」なんていう感じで書き込むという作戦だ。

これは効果があった。書き込んだその日から、いきなりカウンタが勢いよく回り始めたのだ。それまでは、パソコンを立ち上げて真っ先に自分のサイトを開いても、前回に確認したカウンタの数字に1がプラスされた数字が表示されるだけだったのに、掲示板作戦のおかげで、いきなり空前絶後のアクセス数を記録した。

そうは言っても、1日数十件くらいのアクセス数なのだけれど、それまでは1日数件のアクセスで、しかもそのほとんどが自力アクセスだったから、それに比べればすごいことだ。いまこうしている間にも、日本のどこかで、もしかしたら世界のどこかで、自分のサイトを見てくれている人がいると思うと、なんだか不思議な感じがしたものだ。

しかし、個人サイトの掲示板に宣伝を書き込むというのは、そうそう何回も実行できる作戦ではない。あまり頻繁に書き込むと、「コイツ、また自分のサイトの宣伝してるよ」と思われてしまって、逆効果にもなりかねない。自分でも情けないくらいに小心者の自分としては、そんな図々しいことができるはずもなく、次なる作戦を展開する必要に迫られた。

そこで目を付けたのが、Yahoo! の掲示板だ。この掲示板なら、他の個人サイトに迷惑をかけるわけではないから、自分のサイトを宣伝しても問題ないだろうと考えたわけだ。ただ、「自分のサイトの宣伝ならよそでやれよ」みたいな書き込みもちらほらとあったから、自分の場合も同じような書き込みがある可能性もあった。

しかし、Yahoo! の掲示板は、2ちゃんねるに比べればかなり「お上品」だから、自分のような小心者でも耐えられるのではないかと判断して、「サイトを開設しますた」みたいなトピックを作成した。いきなり「クソスレ立てんな」みたいな書き込みがあったらどうしようとドキドキしていたのだが、意外にも優しい反応が返ってきてほっとした。

この Yahoo! 掲示板作戦も効果があった。個人サイトの宣伝トピックだから、活発に議論が展開されている他のトピックに比べれば書き込みは圧倒的に少ないけれど、心優しい人たちがポツポツと書き込んでくれたおかげで、このトピックは予想以上に長く持ちこたえて、サイトの認知度向上に大きく貢献してくれた。

そうこうしているうちに、「サイト見ますた。素敵なサイトでつね」というメールもポツリポツリとくるようになった。サイトを見た人からの反応がほしくて開設したサイトだから、こういうメールをもらうのが一番うれしかった。一応カウンタは回っているけれど、本当にサイトの内容をじっくりと読んでくれているのかどうかまではわからないから、「役に立ちました」みたいな反応をもらうたびに大量の嬉し涙を流していた。

こうして宣伝活動を展開する一方で、コンテンツの充実にも力を入れた。まあ、コンテンツの充実と言っても実際には大したことではなくて、定期的に更新するコンテンツとしてこの「今週の覚書」を追加したというだけのことだ。サイトを運営するからには、なしかしら定期的に更新するコンテンツがないと、訪問してくれる人にすぐに飽きられてしまうと思ったからだ。

最初は、思いついたことを適当に数行だけ書くというスタイルで、自分としても特に力を入れていたわけではなかった。当時の覚書を読み直してみると、文章もへたくそだし、内容も幼稚だしで、できればすべて削除してしまいたいくらいのレベルの低さだ。もちろん、いまの覚書がレベルが高いなんて思っていないけれど、あの頃に比べればだいぶ読めるものになっているとは思う。

サイトを開設して3年目くらいだったと思うが、どうせまた却下されるだろうと思いながら Yahoo! に登録申請したところ、意外にもすんなりと登録された。最初に登録申請したときと、コンテンツ的にはほとんど変わっていなかったから、登録にあたって明確な基準があるということではなく、たまたまそのときの担当者のお眼鏡にかなったということだろう。要は、単に運が良かったというだけのことだ。

Yahoo! に登録された効果というのはやっぱり大きくて、それまでのアクセス数が3〜5割増くらいになった。いまから思えば、この頃がこのサイトのピークだったのだろう。それからは年を追うごとにアクセス数が減少の一途をたどり、現在に至るというわけだ。このアクセス数の減少傾向はいまでも歯止めがかからず、近いうちにジリ貧の状態になるだろうと予想している。

自分の中では、「このラインを切ったらサイト運営はやめようと」決めているアクセス数があって、そのレベルに到達するまでもういくらもかからないような気がしている。本当は、「このサイトを見てくれる人が一人でもいる限り、サイトの更新は続けます」と言いたいところだが、見てくれる人がいなければサイトの存在価値もないわけで、そんなサイトを運営するのは時間のムダだ。

ということで、自分でもこの先どこまで続くのかわからないサイトですが、よろしければもう少しだけお付き合いください。よろしくおながいします。




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