12/03/18

健康診断を受診してみた

久しぶりに健康診断を受診した。調べてみたところ、前回は2008年に受診していて、その前は2004年に受診していることがわかった。つまり、4年ごとに、しかもオリンピックイヤーに受診しているということになる。いまのところ健康を気にするほどの年齢でもないから、このくらいの頻度で十分だと思う。というか、単純に健康診断が嫌いなのだ。

ということで、今回も健康診断というお題でなぞかけをしてみよう。えー、健康診断とかけまして、無実の容疑者と解きます。その心は、どちらも痛くもない腹をいろいろと探られます。おお、今回のなぞかけはけっこううまいんじゃないだろうか。なんだか上達しているような気がする。

さて、なぜ健康診断が嫌いかというと、採血があるからだ。前回の健康診断では採血のときに気分が悪くなってしまい、それがいまだにトラウマになっている。今回の健康診断でも、採血のことを考えると気が滅入ってしまい、前日の夜はなかなか寝付けなかったほどだ。注射針が怖いわけではなくて、目の前が一瞬暗くなるような、あのいやな感覚がどうにも怖い。

当日の朝、受付を済ませて診断を受けるフロアに行くと、いきなり採血から始めるというではないか。おいおい、ちょっと待ってくれ。流れの中で自然に採血に行くのならまだしも、心の準備ができていないうちにいきなり採血というのは困る。とりあえず、椅子に座って右腕をまくってはみたものの、どうしても決心がつかない。

係りの女子に、親指を内側に強く握りこんでください、と言われたときに、ごめんなさい、ギブアップします、と言ってそのまま立ち上がってしまった。向こうもさすがに驚いたらしく、採血をしないと、採血の診断結果は出ませんが、それでもよろしいですか? などと面白いことを聞いてきたので思わず笑ってしまった。採血は拒否するけど検査結果は出してくれなんて、さすがにそんな無茶は言わんよ。

自分でも、いい歳をして採血が怖いなんて情けないとは思うのだが、嫌なことを我慢して気分が悪くなるくらいなら、採血を拒否したほうがいいと思う。自分の身体のことだから、だれに迷惑をかけているわけでもない。採血をしないことでタチの悪い病気にかかっていることを見落としたとしても、自分が後で辛い目に遭えばいいだけのことだ。

そもそも、4年前の健康診断では、血液検査の数値はすべて正常だった。8年前の検査では、γ-GTPやら中性脂肪やらコレステロールやらの数値が高かったのだが、それらの数値が4年後にはすべて改善されたのだ。その原因は、8年前は独身だったが、4年前には結婚していたということにある。つまり、相方が作ってくれる料理のおかげだということだ。

とりあえず、相方が料理を作ってくれる間は、採血しなくても問題ないと思う。自分勝手な理屈だとは思うが、とりあえず今回はそういうことにしておこう。次回からは勇気を出して採血に挑戦してみようと思わないこともないが、こればかりはどうなるか自分でもわからない。だって、人間だもの(by みつを)。

採血さえ終われば(実際には逃げただけだが)、後は楽なもので、言われるがままに淡々とメニューをこなしていく。しかし、身長と体重を計測するときに、体脂肪率も一緒に測定されるのだが、17.9パーセントという数値が出て、少なからず驚いた。自宅の安物の体脂肪計では、いつも11〜12パーセントあたりの数値が出るのだが、それよりもかなり高い数値なのだ。

まあ、自宅で使っている安物の体脂肪計の数値よりも、こうした専門の施設で使っている機械の数値のほうが信頼性は高いだろう。いままで散々自分の体脂肪率のことで自慢してきたが、実際にはブヨブヨだったらしい。ここで改めてお詫びします。いままで散々自慢して、正直スマンかった。

しかし、値段の差はあれ、どちらも同じメーカーのものなのに、ここまで数値の差が出るのもどうかと思う。こんなに数値が違ったら、市販の体脂肪計なんて、何の目安にもならないということではないか。こんなことで怒ってもしかたないけれど、これまでの自分の思い込みを否定されてしまって、なんだか気分が悪い。

体脂肪率のほかにももう一つショックなことがあって、それは視力の低下だ。検査の結果、0.3と0.4という数字になってしまった。これでは、運転免許の更新で必要とされるギリギリの視力ではないか。たしかに、最近になって物が見えにくくなったように感じていたが、ここまで悪くなっているとは思わなかった。

20代の頃は両目とも1.5の視力があって、1キロ先で針が落ちる音だって聞こえた。いや、それは視力ではなくて聴力の話だ。とにかく、視力がいいことだけが唯一の自慢だったのに、これで自分の身体の中で自慢できるものがなくなってしまった。身体はブヨブヨだし、目はショボショボだしで、まったくいいところがない。

コースを一通り終え、食堂に用意されている昼食を食べた。野菜の煮物、ひじき、ほうれん草のおひたし、豆腐ハンバーグ、あんかけのかかった焼き魚など、絵に描いたようなヘルシーな献立だ。しかし、どれもこれも味が薄くて、農家特有の濃い味付けの料理で育ってきた自分としてはどうにも物足りない。そうは言っても、きれいに平らげてご飯もおかわりしたけどね。

このヘルシーなランチを食べながら、別にこうまでして健康になりたくはないなと思った。こんな、甘からず辛からず、うまからずまずからず、みたいな食事を摂ってほんの数年長生きするくらいなら、多少健康を害したとしても、自分の好きなものを飲み食いしたほうがずっと健康的ではないだろうか。

そもそも、いまの時代、それほど長生きしたところで、その先に楽しいことなんて待ってはいない。現役を引退したら、それまでに払い込んでいた掛け金分の年金をもらって、その後はぽっくり逝くのが、自分にとっても若い世代にとっても一番いいことだと思う。若い世代に迷惑をかけてまで、自分だけ長生きをしたいとは思わない。

世の中には、健康のためなら死んでもかまわない、みたいな健康オタクが多いけれど、こういう人たちは自分が老いた先の人生に何を見ているのだろうか。もちろん、いくつになっても希望を持って生きていければそれが理想ではあるけれど、この先そんなバラ色の未来が待っているとも思えない。適当なところでぽっくりと逝ければそれに越したことはない。

なんだか最後は湿っぽい話になってしまったので、健康診断をお題に、もうひとつなぞかけをして終わりにしよう。えー、健康診断とかけまして、消費税法案で紛糾する国会と解きます。その心は、どちらも採血(採決)が一苦労でしょう。どうもお粗末さまでした。




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