10/08/29

民主党のこれからを予想してみる

小沢さんが民主党の総裁選に出馬するらしい。いや、驚いた。これまで何度も総理大臣になるチャンスがありながら、そのたびに表舞台に立つよりも影の実力者として裏に回ることを選んできた小沢さんなのに、今回はついに表舞台に立つことを決意したようだ。なにが小沢さんを決意させたのだろう。

おそらく、管さんの露骨な「小沢外し」に腹を立てたからだろう。あの野郎、このオレを干すとはいい度胸だ、思い知らせてやる、といったところが小沢さんの正直な気持ちだと思う。この人のことを「豪腕」だとか「たぐいまれなる政治能力の持ち主」などと持ち上げる人が多いが、実は何も考えていない自分勝手なオヤジなだけだと思う。

はっきり言って、自分は小沢さんのことが大嫌いだ。あの不気味な笑い方も間延びした話し方も、どうしようもなく嫌いだ。とにかく、小沢さんの笑顔ほど嘘っぽい笑顔もないと思う。あの人が精一杯笑顔を作れば作るほど、その腹黒さが顔に表れてくるのがわかる。言ったら悪いが、典型的な悪人面だと思う。

しかし、これまで何度も総理になるチャンスを見送ってきた小沢さんがついに立つとなれば、おそらくかなりの勝算があるに違いない。この人は、最初から負けるとわかっている勝負は絶対にしない人だと思う。豪快に見える人ほど、実は気が小さくて緻密に計算していたりするものだ。

ということで、政治については思い切り素人だが、民主党のこれからを予想してみたい。まずは、今度の総裁選で菅さんが勝った場合だ。この場合、小沢さんは党を割って民主党から出て行くと思う。赤っ恥をかかされておとなしく党に残るような度量は小沢さんにはないだろう。なにしろ、肝っ玉の小さい自分勝手なオヤジだから。

しかし、このケースは考えにくい。最大派閥を抱える小沢さんがよもや負けるとは思えないからだ。小沢総理大臣が誕生する可能性は高いと思う。その場合、負けた管さんはどうするだろうか。「イラ管」とあだ名されるほど短気な人だから、もしかしたら党を割って民主党から出て行くかもしれない。

そうなればものすごく面白いことになりそうだが、その可能性はあまり高くないと思う。おそらく、そこまでの度胸は管さんにはないだろう。小沢さんから重要なポストを与えられて、不本意ながらもそのポストに収まるのではないか。では、これで一件落着かというと、そう簡単な話でもないと思う。

新しい内閣が誕生すると、ご祝儀相場で内閣支持率が一時的に急回復するのが普通だ。しかし、小沢さんが新しい総理になった場合もそうなるだろうか。自分はそうならないと思う。小沢さんが人気があるのは民主党の一部の頭の悪い議員連中の間だけで、国民の多くは小沢さんのことを嫌っているからだ。

ということで、新しい内閣が誕生したのにいきなり支持率が下がるという珍事が発生することになる。そうなれば、民主党の一部の頭の悪い議員連中もようやく自分たちの愚かさに気付くだろう。その結果、また党内で不協和音が発生する。一度は矛を収めた管さんも、いざとなれば党を割るぞみたいな脅しをかけるかもしれない。

管さんが党を割らなくても、小沢さんに反発する議員の何人かは民主党から出て行くだろう。数人という単位でなく、何十人単位でそういうグループが民主党から出ていくと俄然面白くなってくる。参議院だけでなく衆議院の過半数獲得も危なくなってくれば、それはすなわち民主党が野党に転落することを意味する。

追い込まれた小沢さんがここで繰り出す大技が「自民党との大連立」だ。福田さんが総理だったときにも、衆参のねじれに頭を悩ませた福田さんが小沢さんに大連立の話を持ちかけ、小沢さんも了承したという経緯がある。結局は民主党内から反対の声があがってこの話は流れてしまったが、小沢さん自身は大連立に乗り気だったのだ。

では、大連立を持ちかけられた自民党はどう対応するだろうか。野党の冷や飯を食わされてきた自民党としては、与党に復帰できるチャンスは喉から手が出るほど欲しいはずだ。しかし、これまで小沢さんのことを散々批難してきた自民党としては国民の手前もあるし、すぐに手を結ぶというわけにもいかないだろう。

ということで、手っ取り早く小沢さんと大連立を組むよりも、民主党から飛び出したグループと組んで政権復帰を目指す道を自民党は選択すると思う。そうなれば、かなり正しい政権与党が誕生するだろう。民主党が政権を握ったときから早くそうならないかと願ってきたが、ようやくその願いが実現しそうな展開になってきた。

今回のゴタゴタの原因は、結局のところ民主党の議員たちが(特に小沢さんの取り巻き連中が)、自分たちのこと以外は何も考えていないということだろう。海江田さんや樽床さんみたいな小物を押し立てるならともかく、このタイミングで小沢さんのような大物を立ててしまったら、党が分裂するのは明らかだ。

しかし、その頭の悪い議員さんたちのおかげで面白そうな展開になってきたことは事実なので、ここは素直にナイスプレーと称賛したい。あとは、この混沌とした政局がどう転んでいくかをじっくりと楽しもう。どう転んだところで、いまよりも悪くなることはないだろうから。



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