独習の教材・通信教材 



 スピードラーニング (エスプリライン)  お勧め度 うーん、どうだろう?

英語学習を始めて1年位経った頃に、雑誌の広告に目が眩んで試してしまった教材です。教材の購入を申し込むと、まず最初に試聴用テープが送られてきます。内容は本講座のダイジェスト版であったように記憶しています。

まず最初に英語が流れ、その後にすぐその日本語訳が流されます。その場の状況はホテルでの会話であったり、隣に引っ越してきた外国人と挨拶を交わしたりと様々です。

例えば飛行機の中でスチュワーデスに毛布と枕を頼む場面では、
May I have a blanket and a pillow? I would like to take a nap.
という英語が流れ、間を置かずに、「すみません、毛布と枕をもらえますか。ちょっと昼寝をしたいもので」といった日本語が流されます。こんな感じで延々とテープは続きます。(この間BGMとしてクラシック音楽が流されます)

これを聴いて納得したら本講座を受講するというシステムです。本講座を申し込まなくても、この試聴用テープを返却する必要はありません。

この試聴用テープを聴いた時の自分の感想は「何だこれ?」というものでした。ただ、試聴用テープは返却しなくてもいいというシステムにこの業者の自信を感じ、もしかしたら本講座には凄いマジックが隠されているかも知れないと思い、つい本講座を受講してしまいました。

毎月送られてくるテープにはそれぞれ「海外旅行編」「会社生活編」といったひとつのテーマがあります。テープより1月遅れで、テキストが送られてきます。テキストがあるとつい文字を見てしまうので耳から学ぶという主義に反する、というのがその理由のようです。

結局2,3ヶ月試してみましたが、期待したマジックなどどこにもあるはずもなく、あっさり解約しました。とは言っても10000円位の投資はしたわけですから、今思うともったいないことをしたものだとつくづく思います。

この教材の広告の一部として「関英男博士」なる人の推薦文が載っていますが、(広告にもいくつかのバージョンがあるようで、載っていない広告もあります)この関博士というのが「トンデモ科学者」としてその業界ではつとに有名な方のようです(宝島別冊334 トンデモさんの大逆襲参照)。なんと言っても「太陽の表面温度は摂氏26度ですから、人が住んでいますねえ」なんてことを、講座を開いて人前で平気でのたまってしまうナイスなお方ですから。

こんなナイスなお方の推薦文を何のためらいもなく広告に使ってしまうナイスな教材を本当に試してみたいですか?


 イングリッシュ・アドベンチャー「追跡」 (イングリッシュ・アカデミー出版)  お勧め度 うーん、何とも言えないな

英語学習を始めて1年位経った頃に、雑誌の広告に目が眩んで試してしまった教材です。

本当にこの教材の広告量には圧倒されます。どの雑誌にも必ずこの広告が掲載されているかのような錯覚を覚える位の広告量です。それにあの煽り文句の凄いこと。これで英語が出来るようにならなければ一回病院行って診てもらった方がいいよ、と言わんばかりです。

「イングリッシュ・アドベンチャー」にはレベル別に4つのコースがありますが、自分は中級コースの「追跡」を申し込みました。テープ(またはCD)と一緒にテキストが付いてきますが、さすがに儲かっているだけあって、その辺のちゃちな教材のテキストみたいな貧乏臭さはありません。カラーイラストがふんだんに使われていて、一見してかなり豪華な印象を受けます。

送られて来た教材を胸高鳴らせながら聴いた時の感想は「このナレーター、声低いなあ」でした。それに不自然にゆっくりと喋っている感じがして、リスニングの向上を目指していた自分にとっては、ちょっとどうなんだろう、と思ってしまうようなレベルでした。

更にやる気を削いでくれたのは、受講者から送られてきた葉書や手紙をそのまま掲載した、ガリ版印刷に毛が生えたような冊子です。その大部分が中学生や高校生からのもので、あの独特の字体で、「ドリのおかけで、この前の期末試験で満点取れました。ドリ大好き!」「みんな元気ー?頑張ってドリ聴こうね!」(この「ドリ」とは、「家出のドリッピー」を省略したものだと思われます。何でも省略すればいいってものでもないと思うのですが)という、まさに青春真っ只中のメッセージが満載されている代物です(今もあるのかどうかは知りません)。

こっちは30才目前の(当時)良識あふれる社会人です。「ドリ聴こうねー!」なんて言われて、「よっしゃあ、オジさん頑張っちゃうもんね!」なんて気分にはなれなかったです。コロンビア原産の怪しい葉っぱを吸っても、そんな気分にはなれなかったです(もちろん吸ってません)。

でもせっかく申し込んだ訳ですから、何とかしたいと思って販売元に電話で問い合わせてみました。

「上級コースの ”ゲームの達人” に今から変更することって出来ます?」
「ええ、出来ますよ」
「この ”追跡” より、スピードは速いんですかねえ?」
「ええそうですね、若干速いと思いますよ」(思いますって、自分で聴いたことないんか)
「具体的なレベルで言うとどの位ですか、どの辺りをターゲットにしてるんですか?」
「そうですねえ、大体英検準1級位ですかね」(ありゃ、だったら、”追跡” って英検2級レベルなの?)

試聴期間の10日間以内に返品すればお金はかからないということだったので、教材が送られて来たその日の内に返品を決意しました。こう書くと否定的な感想ばかりなようですが(実際そうですが)、そもそも、業者のターゲットと自分のニーズとが合わなかっただけだと思います。おそらくこの教材は中高生には圧倒的な支持を受けているのでしょう。そういった教材に、多少硬派な目的を持った社会人が勝手に乱入して、勝手に落胆したというだけのことだと思います。まあ、中高生が学校の勉強の他に自主的に取り組む教材としてはよくできていると言えるのかもしれません。ただ、自分が親だったら、「そんな高いものやるより、NHKのラジオ番組を聴きなさい」と、間違いなく言いますが。



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