DARREN SHAN 



 「ダレン・シャン」シリーズで有名な、児童向けのファンタジー作品を手がけるアイルランド人作家。
 1972年にロンドンに生まれた作者は、6歳までロンドンで暮らし、その後家族そろってアイルランドに戻る。ティーンエイジャーの頃から趣味で小説を書き始めた作者は、成人してから大人向けの作品で作家デビューを果たすものの、ヒット作を出すことはできなかったが、2000年にほんの気晴らし程度で書いた"Cirque Du Freak" (邦題:奇怪なサーカス)が思いがけず注目を浴び、ワーナー・ブロス社が出版に先行して映画化の権利を買い取ると、一気にベストセラー作家の仲間入りをする。
 ダレン・シャンシリーズは児童向けの作品といことで、当然のごとく文章は極めて平易。ハリー・ポッターシリーズのように造語が頻出することもないので、ストレスなしでサクサク読むことができる。ハリー・ポッターシリーズが難しくて読めないという人でも、このシリーズならば安心して読むことができるはず。




TUNNELS OF BLOOD  03/12/09 更新

 読み易さ 
 面白さ   

クレプスレーに連れられて、蛇使いの少年エブラとともにサーカスを離れて街に出たダレン。クリスマスを間近に控えて華やぐ街で、ダレンはデビーという少女と親しくなり、楽しい毎日を送る。そんなとき、若い男女6人が惨殺されるというニュースが舞い込んだ。毎晩奇妙な行動をとるクレプスレーが犯人なのでは、と疑うダレンは、エブラとともにクレプスレーの尾行を開始する。しかし逆に、クレプスレーが悪の吸血鬼マーロフを捕らえる邪魔をしてしまうことになり、エブラがマーロフに捕われてしまう。果たしてエブラの運命は?

 ダレン・シャンシリーズの第3作。前作のストーリー展開はよくできていると思ったが、この作品は後半部分が見え見えの展開で、児童向けの作品としてはいいのかもしれないが、自分たち大人が読むにはちと辛い。その反面、児童向けの作品としてはかなり残酷なシーンもあったりするところが、この作品の魅力のひとつになっているのかもしれない。一話完結の形をとりながら次回作への伏線を張っておくあたりや、デビーとの淡い恋のストーリーをからませるところなども、こういうシリーズ物の展開としてはありがちでいいと思う。



THE VAMPIRE'S ASSISTANT  03/12/04 更新

 読み易さ 
 面白さ   

クレプスレーによって「半分だけ」吸血鬼になったダレンは、クレプスレーとともにサーカスでの生活を始める。サーカスの雑用をしながら、蛇使いの少年エブラと友達になり、サーカスに遊びに来た人間の少年サムとも仲良くなるダレン。しかし、環境保護団体で活動するR.V.という男が、サーカスの檻に繋がれている狼男の存在に気づく。義憤に駆られたR.V.が狼男を鎖から解いたとき、悲劇がサーカスを襲う。

 ダレン・シャンシリーズの第2作。1作目と比べると、よくできたストーリー展開だと思う。子供向けの作品にしてはラストが残酷すぎる気がしないでもないが、これはこれで悪くはない。
 それにしても、環境保護団体の人たちの自分勝手な考え方にはうんざりする。グリーンピースなどの団体が、まるで自分たちこそが正義みたいな顔をして環境保護や動物愛護を訴えているのを見ると、そんなに環境保護や動物愛護が大事なら、あんたらは文明生活を一切拒否しておとなしくグリーンピースでも食べていろと言いたくなる。



CIRQUE DU FREAK  03/12/02 更新

 読み易さ 
 面白さ   

主人公の少年ダレン・シャンは、偶然に奇妙なサーカスのチケットを手に入れる。親友のスティーブとそのサーカスに出かけたダレンは、巨大な毒グモに魅せられ、そのクモを盗んでしまう。毒グモを飼いならし、芸を仕込んだダレンは、スティーブにその芸を披露するが、誤って毒グモがスティーブを噛んでしまい、スティーブは仮死状態に陥ってしまう。自分の責任を痛感するダレンは、毒グモの飼い主である吸血鬼のクレプスレーにスティーブを助けてくれるように頼む。ダレンの頼みと引きかえにクレプスレーから出された交換条件は、ダレンの運命を大きく変えるものだった。

 ダレン・シャンシリーズの第1作。シリーズ第1作ということで、これからどんどんとストーリーが展開していくであろうことを予感が、この作品を単独で読む限りではあまり面白くない。1冊の作品として出版する以上は、もうちょっと読み手を惹きつけるような仕掛けがあってもいいと思う。ようやく盛り上がってきたところでいきなり「次回へ続く」となるので、単独の作品としても楽しめるような工夫がほしい。



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