SARA PARETSKY 




 女性私立探偵ビクトリア・ウオーショースキーシリーズで知られるアメリカの女性作家。
 1947年にアイオワ州で生まれた作者は、シカゴ大学でアメリカ史学の博士号を取得し、卒業後保険会社に勤めるかたわらミステリー小説を書き始める。1982年にシリーズ第1作となる「サマータイム・ブルース」でデビューしてからは、同シリーズで人気を博し、ベストセラー作家になる。
 女性私立探偵を主人公に据えたシリーズとしては、Sue Grafton の「ABCシリーズ」があるが、両者ともにデビューが1982年ということで、この分野においては彼女と並んで双璧をなす存在。かなりくだけた会話文が読み辛いかもしれない。




BURN MARKS  03/03/04 更新

 読み易さ 
 面白さ   

アパートから焼け出された叔母のエレーナが、深夜ビクトリアのもとを訪ねる。翌日焼け跡に出かけたビクトリアは、建物が何者かによって放火されたことを知る。その建物が加入している保険会社から調査の依頼を受けたビクトリアは早速調査を開始するが、何故か様々な妨害や脅迫に遭う。放火事件の裏に潜む謎を追いかけるビクトリアを襲う危機。はたして真相はどこにあるのか?

 ウオーショースキー・シリーズの一作。話の展開が難しくて、なんだかよくわからなかった。ボリュームの割には登場人物が多いし、ストーリーも複雑なので、読後感がいまひとつすっきりしない。複雑な展開の割には説明不足で、少し不親切だと思う。作中に登場する様々な人物と複雑な展開を頭の中で整理するのにエネルギーを取られてしまって、ストーリーを楽しむだけの余裕がなかった。



BLOOD SHOT  03/02/21 更新

 読み易さ 
 面白さ   

ビクトリアが妹のように可愛がっているキャロラインから、「自分の父親が誰なのかを知りたい」という依頼を受ける。キャロラインの母親が勤めていた化学薬品工場で聞き込み調査にあたるビクトリアは、なぜか様々な妨害に遭う。過去に工場内で何かの不正があったのでは、と疑い始めるビクトリアを、高校時代の友人であるナンシーが何者かにより殺害されるという事件が襲う。リサイクル工場建設のために活動していたナンシーはなぜ殺害されたのか? 化学薬品工場の不正と何らかの関係があるのか? 自分の命の危機を感じながらも、ビクトリアは調査を続ける。

 ウオーショースキー・シリーズの一作。話の展開が難しくて、なんだかよくわからなかった。ボリュームの割には登場人物が多いし、保険をめぐる利権構造もよくわからない。
 登場人物としては、おせっかいで心配性な老人として描かれるコントレラスがなかなか面白い。こうしたキャラクターを主人公の隣人として設定することにより、緊迫した展開の中にも軽い笑いが入って楽しく読める。報酬ゼロで自分の命も省みずに奔走するビクトリアも、なかなか魅力的なキャラクターではあるけれど、こんなに危険な仕事を無報酬で請け負って、家計は大丈夫なのか心配になる。



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