TONI MORRISON 




 ノーベル文学賞を受賞したことで有名な、アメリカの黒人女性作家。
 1931年にオハイオ州で生まれた作者は、幼い頃から文学に興味を示し、ハワード大学に進学して英文学を専攻する。さらにコーネル大学でも英文学を専攻し、その後はいくつかの大学で教壇に立つ。結婚を機に創作活動を開始し、1970年に処女作となる「The Bluest Eye」を発表する。この作品は商業的には成功しなかったが、その後も出版を続けて評価を獲得し、1993年にアメリカの黒人作家として初のノーベル賞を受賞する。このほかにもピューリッツアー賞などを受賞し、黒人文学を代表する作家として評価されている。
 モリスン氏の書く文章はかなり難しい。黒人特有のセリフ回しも難しいが、説明不足でよくわからないうちにストーリーが展開していくところが、読みにくさの一番の原因だと思う。ノーベル賞作家ということで話のネタに読んでおきたいところだが、それなりの覚悟が必要になるかもしれない。




JAZZ    11/04/09更新

 読み易さ 
 面白さ   

物語の舞台は、1926年のアメリカ。50歳のジョーは、18歳の愛人ドーカスを拳銃で撃ち殺してしまう。さらに、ジョーの妻であるバイオレットがドーカスの葬儀を訪れて、遺体をナイフで切りつけてしまう。都会の黒人社会を舞台に、さまざまな人物の過去と現在が錯綜して物語が進んでいく。

 最初こそショッキングな展開で引き込まれたが、次第によくわからない方向に流れてしまい、最後にはさっぱり理解できないままに終わってしまった。この物語は一人称で語られるのだが、この語り手がだれなのか、結局最後までわからないところもイライラする。とにかく、強烈に読みにくい作品だ。そもそも、タイトルである「ジャズ」にしても、この作品にジャズがどう関係しているのかすらわからない。
 ノーベル賞作家だかなんだか知らないが、こんなわけのわからない小説を書いてどうしたいのかと言いたい。読んで理解できない小説なんて、ただの自己満足に過ぎない。自己満足で書くのはかまわないが、こんなものを小説として発表しないでほしい。などと、自分の頭の悪さを棚に上げて逆切れしてみるテスト。



A MERCY    11/04/02更新

 読み易さ 
 面白さ   

物語の舞台は、黒人が奴隷として虐げられていた17世紀のアメリカ。白人夫婦が経営する農園では、何人かの黒人女性が住み込みで働いていた。奴隷として働く彼女たちだったが、白人夫婦との間に絆も生まれ、ある種の家族として生活を送る。しかし、経営者である夫の死をきっかけに妻が病気にかかり、黒人女性たちの心にもそれぞれ変化が生じていく。

  なんだか難しくて、よく理解できなかった。章ごとに語り手がコロコロと変わるため、現在はどのような展開になっているのかを把握するのに気を取られてしまって、物語に入り込むことができなかった。頭の悪い自分には、こういう構成の小説は厳しい。ということで、特に書くこともない。



THE BLUEST EYE   11/03/20 更新

 読み易さ 
 面白さ   

物語の主人公は12歳の黒人少女ピコーラ。ヒステリックな母親とアルコールに溺れる父親とともに貧しい生活を送るピコーラは、容姿が醜いという理由で学校でもいじめられていた。自分の眼が青くなればこの辛い毎日から逃れられると考えたピコーラは、どうかわたしの眼を青くしてくださいと神様に祈りを捧げる。しかし、そんな祈りもむなしく、酔った父親に乱暴され、父親との子供を身ごもってしまう。

 なんとも救いのないお話だ。ペコーラはずっと辛い思いをしながら、最後には自らの精神を崩壊させることでその辛さから逃れる道を選んでしまう。ラストで、ペコーラがもう一人の自分と会話をする場面があるのだが、自分の眼が青くなったと思い込むペコーラが哀れで、読んでいて少しだけ涙が出た。
 人種差別の問題というと、つい白人対黒人という図式を思い浮かべてしまうが、この作品では黒人対有色人種、あるいは黒人対黒人という図式が描かれていて、かなり意外な思いで読んだ。白人の価値観を押し付けられた黒人は、自分よりもさらに弱い立場の人間にその鬱屈した思いをぶつけてしまうのだろう。人間の価値は容姿で決まるものではないというのは正論だけれど、人間である限り、やっぱり容姿というのはとても大きな要素だと思う。



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