DANIEL KEYES 




 「アルジャーノンに花束を」や「24人のビリー・ミリガン」で有名なアメリカの作家。
 1927年にニューヨークで生まれた作者は、17歳で海軍に入隊した後、大学で心理学を専攻する。大学卒業後は雑誌編集やファッション写真などの職を経て、英語教師となる。教師として勤務するかたわら小説も書き始め、1959年に短編小説 "Flowers for Algernon" を出版。これが瞬く間に全米の話題となり、さまざまなメディアに取り上げられると、作者はこの作品を長編小説として書き直して出版する。27ヶ国語に翻訳されたこの作品は、作者の名前を世界中に知らしめることとなる。
 作者の書く英文は比較的平易で読みやすいため、ペーパーバック初心者の方にもお勧めしたい。まずは「アルジャーノン」を読んで感動してから、「ビリー・ミリガン」で驚く、といったパターンがお勧め。




THE MINDS OF BILLY MILLIGAN  05/07/02更新

 読み易さ 
 面白さ   

24人もの人格を持つ多重人格者のビリー・ミリガンを描いたノンフィクション。

 それにしても多重人格はすごいと思った。人格によって年齢や性別が違うのはもちろんのこと、特技や知能指数なども違うというのは驚きだ。一番驚いたのは、イギリス訛りの英語やスラブ訛りの英語を人格によって使い分けるところ。アメリカに住んでいながら、いったいビリー氏はこれらの言葉をどこで覚えたのか、本当に不思議だ。
 これで各人格の才能をすべて自由に操ることができたら、ビリー氏はものすごい人間になれたのにと思う。画家でミュージシャンで学者でマルチリンガルで、ついでにケンカも強いなんて、うらやましい限りだ。



FLOWERS FOR ALGERNON  

 読み易さ 
 面白さ   

説明不要の「アルジャーノンに花束を」。

 英語の勉強を始める前に、知り合いから薦められて読もうとしたものの、翻訳調の文体にどうしても馴染めず途中で挫折した過去がある作品。改めて原書を読んだところ、やはりラストは胸に迫るものがあった。一度獲得した知能が自分の意思を無視して失われていくという感覚はどんなものなんだろうと考えさせられる。ただ、途中で挿入される自分の少年時代や親に対する回想の描写は、はっきり言って退屈。もともとこの作品は、一度短編で発表されたものに肉付けして書き直したものらしい。できればその短編の方を読んでみたかった。



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