JACK HIGGINS 




 スパイ小説や冒険小説で有名なイギリスの作家。
 1929年にイギリスのベルファストで生まれた作者は、高校を卒業した後さまざまな職に就き、冷戦時代には東ドイツの国境地帯で兵士として活動する。その後ロンドン大学で学び、教師の職を経て40歳のときに書いた "The eagle has landed"(邦題: 鷲は舞い降りた)がヒットし、それをきっかけに専業作家に転身する。ジャック・ヒギンス名義以外でも、多くのぺンネームで作品を発表している。
 スパイ小説というジャンルの作品は、設定が複雑で読んでいて疲れるものが多いが、作者の作品は軽く読めてしまうため、このジャンルの作品が苦手という人でも楽しんで読むことができるはず。




FLIGHT OF EAGLES  05/05/17 更新

 読み易さ 
 面白さ   

物語の主人公はマックスとハリーの双子の兄弟。ドイツの名家に生まれた母と、アメリカ空軍のエースパイロットを父にもつ二人は、少年の頃からパイロットとしての才能を発揮するが、父親の死をきっかけに、マックスは母親に引き取られてドイツに移住してしまう。やがて第二次世界大戦が勃発し、マックスはドイツ軍のエースパイロットとして活躍し、一方のハリーもアメリカ軍のエースパイロットとして名を馳せる。しかし、敵機に襲われたハリーはドイツ軍に囚われてしまい、皮肉にも再会を果たしたマックスとハリー。そんな二人を待っていたものは、ナチスによるアイゼンハワーの暗殺計画の遂行だった。

 なんとも軽い。悪い意味での「軽さ」ではなく、第二次世界大戦を舞台にしながら、戦争小説にありがちな悲壮感や倫理観などがほとんどないため、非常に軽く読めるという意味だ。娯楽小説はこれくらい軽いほうがいいと思う。
 しかし、双子を使ってのアイゼンハワーの暗殺計画はさすがにどうかと思う。幼い頃の双子ならまだしも、成人してからの双子は、どんなに似ていても必ず見分けはつくと思う。このあたりの設定には少し無理があるような気がする。



THE PRESIDENT'S DAUGHTER  05/02/16 更新

 読み易さ 
 面白さ   

アメリカ大統領の娘マリエが、ユダと名乗るイスラエルのテロリストに誘拐される。マリエを人質に取り、イスラエルと敵対するアラブ諸国に対して、アメリカに宣戦布告をさせようとたくらむユダ。急遽マリエ救出の緊急対策チームが組まれ、大統領の側近ブレイクと、イギリス諜報員のディロンを中心に作戦が展開される。元 IRA のテロリストであるディロンは次々に襲ってくる危機を逃れながら、テロリストに近づいていく。はたしてマリエを無事救出できるのか、そしてユダと名乗るテロリストの正体とは?

 なんともお手軽というか、安直なスパイ小説。ストーリー展開もあまりにも都合がよすぎるところが気になる。ただ、こういう安直な作品は気軽に読めるところがいい。あまり難しいことを考えたくないときに読むのがお勧め。



ペーパーバック一覧へ

TOP