G.K. CHESTERTON 




 ブラウン神父シリーズで有名なイギリスの作家。
 1874年にロンドンに生まれた作者は、イラストレーターになるために美術学校に入学するが、やがて文学に興味を持つようになる。出版社や新聞社にフリーランスとして勤務し、芸術や文学に関する批評などを執筆しながら、創作活動を開始する。推理小説だけでなく、詩集やエッセイ、評論など、多くの著作を発表し、1936年にその生涯を終える。
 作者の書く文章は決して読みやすいとは言えず、その作品が書かれた時代の政治的な背景や文化的な知識が必要になることも多いため、さらに読みにくく感じるかもしれない。しかし、かの江戸川乱歩も絶賛したその斬新なトリックは、ミステリーファンならずとも一読の価値はあると思う。




THE MAN WHO KNEW TOO MUCH AND OTHER STORIES   15/07/05 更新

 読み易さ 
 面白さ   

ホーン・フィッシャーを主役とした8編の短編と、それ以外の2編を収めた短編集。

 どの話もとにかく難しい。当時の時代背景や政治的な知識がないと楽しめないようなものばかりで、かなりストレスを感じた。読み終わってすんなりと納得できた作品などほとんどなくて、前に戻ってあれこれ読み直してようやく納得するという作品がいくつもあった。主人公のホーン・フィッシャーも、やる気のないダラダラとした感じのキャラクターで、話し方も回りくどいから、ミステリー小説の探偵役としては少しも魅力的ではない。



THE INNOCENCE OF FATHER BROWN   15/06/14 更新

 読み易さ 
 面白さ   

12編の短編を収めたブラウン神父シリーズの短編集。

 「The Secret Garden」は、短編にもかかわらず仕掛けが大がかりで読みごたえがある。
  ただ、ストーリーに直接関係ないことをブラウン神父がちょいちょい語るのがかなりウザい。それが面白ければいけれど、小難しいわりに少しも面白くないので、読んでいてストレスがたまる。ミステリーの読者としては、純粋に面白いミステリーを求めているのであって、神父様のウンチクや説教を求めているわけではない。



FIVE BEST STORIES OF FATHER BROWN   15/05/24 更新

 読み易さ 
 面白さ   

ブラウン神父シリーズの代表作5編を収めた短編集。

  いずれも30ページ程度の短編なので、簡単に読めるのがいい。どの作品も面白いけれど、一番面白かったのは「The Blast of the Book」だ。次に面白かったのは「The Invisible Man」で、その次が「The Miracle of Moon Crescent」で、どの作品も盛り上げ方が上手い。これでオチがしょぼかったら台無しになるところだけれど、いずれもよくできた謎解きが用意されているので、読後感もいい。人間の心理の盲点をつくようなトリックが特に秀逸だと思う。



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