TRUMAN CAPOTE 




  "Breakfast at Tiffany's""In Cold Blood"などの代表作で有名なアメリカの作家。
1924年にルイジアナ州のニュー・オーリンズに生まれた作者は、幼い頃に両親の離婚を経験し、親戚の家で育てられる。小学校に入学する前から独学で読み書きを学び、11歳の頃から真剣に創作活動に励むようになる。高校卒業後は大学には進学せず、ニューヨーカー誌に勤務する。19歳のときに発表した短編の "Miriam" でオー・ヘンリー賞を受賞し、23歳のときに発表した長編作 "Other Voices, Other Rooms" で注目を集める。その後は寡作ながらも戯曲や短編集などを発表し、1966年に発表した "In Cold Blood" では、ノンフィクション・ノベルという新しい分野を切り拓いた。晩年はアルコールと薬物に溺れ、1984年に病死する。
 作者の書く文章はそれなりにレベルが高く、ペーパーバック初心者が気軽に読むには少しだけハードルが高いかもしれない。



IN COLD BLOOD   08/07/05 更新

 読み易さ 
 面白さ    そこそこお勧め

1959年の11月、カンザス州の農場主一家4人が惨殺される事件が発生する。残忍な手口でありながら、有力な手がかりがほとんどなく、捜査は最初から暗礁に乗り上げる。しかし、ある囚人からの情報提供により、捜査は一気に展開し、2人組の犯人が逮捕される。取り調べに対する 2 人の供述から、この不可解な事件の真相が明らかになっていく。事件発生から逮捕、裁判、死刑執行まで、実際に発生した事件を題材にしたノンフィクション・ノベル。

 取材開始から出版まで6年の歳月を要したという労作。実際には、登場人物である死刑囚たちの死刑執行を待っていた結果、6年が経過してしまったということらしい。とはいえ、相当に綿密な取材を重ねたのだろうということが容易にわかる内容になっている。
 徹底した三人称で語られるため、客観的に読めるところがいい。普通のノンフクションの場合、作者のどうでもいい主観が入ってしまって興ざめすることがよくあるが、この作品に限ってそういうことはまったくない。なぜ冷静なペリーが突然切れてしまったのか、そのとき何を考えたのかなど、すべての解釈は読み手自身に委ねられる。すべてが淡々と描かれていて、それが逆にこの凄惨な事件の異常さをより際立たせている。
 読んでみた結論として、なぜ冷静なペリーが突然切れてしまったのか、そのとき何を考えたのかについては、よく理解できなかった。理解できないほうがきっと幸せなのだろう。



BREAKFAST AT TIFFANY'S  03/12/23 更新

 読み易さ 
 面白さ   

主人公は、ニューヨークに住む作家を目指す青年。同じアパートに住む奔放な女性のホリーに振り回されながらも、主人公はホリーに惹かれていく。洒落たタッチで描かれる名作。

 言わずと知れた、「ティファニーで朝食を」。オードリー・ヘップバーン主演の映画の方が有名かもしれない。自分はこの映画を観たことはないので映画の出来はわからないが、少なくともこの原作は面白くもなんともない。奔放なヒロインのホリーには何の魅力も感じられなかった。しかし、この映画を観た人は必ずと言っていいほどヒロイン役のヘップバーンを絶賛するわけで、少なくとも映画の出来は悪くないのだろうと思う。とりあえず気が向いたときにビデオでも借りてみるか、というのがとりあえずの結論。



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