ALBERT CAMUS 




  言わずと知れたフランスの文豪。
 1913年にアルジェリアで生まれた作者は、フランス人である父親を生後間もなく亡くし、兄とともに母親の実家に引き取られる。アルジェ大学に入学した作者はシモーヌと学生結婚するが、薬物に手を出し交友関係も派手なシモーヌに振り回され、のちに離婚して別の女性と再婚する。大学を卒業した作者は、新聞記者として仕事をしながら、エッセイや小説などの創作活動も行うようになる。第二次世界大戦が始まると、自ら徴兵を志願するが、若い頃に患った結核が原因で戦地に赴くことはなかった。1942年に「異邦人」を発表し、その後も小説だけでなくエッセイや戯曲を発表する。1956年に43歳という若さでノーベル文学賞を受賞するが、そのわずか4年後に自動車事故で46年の生涯を終える。
 自らの思想を作品に反映させる作者の文章はあまり読みやすいとは言えないが、ノーベル賞作家ということで、話のタネに代表作である「異邦人」くらいは読んでおきたい。



THE MYTH OF SISYPHUS AND OTHER ESSAYS Translated by Albert O'brien  14/03/16 更新

 読み易さ 
 面白さ   

自殺に対するカミュの考え方を綴ったエッセイ集。

 あまりにも高尚な内容で、頭の悪い自分にはまったく理解できなかった。これは、エッセイ集というよりも崇高な哲学書として読むべきだろう。ということで、カミュの熱烈なファンで、哲学にも造詣が深いという人以外は、まったくお勧めしない。



THE OUTSIDER Translated by Joseph Laredo  14/03/02 更新

 読み易さ 
 面白さ   

主人公のムルソーのもとに、養護施設で暮らす母親が亡くなったという報せが届く。ムルソーは母親の葬儀に出席するが、まったく悲しがる素振りさえ見せない。その翌日、知人の女性マリエと再会し、交際を始める。そんなある日のこと、隣に住む友人レイモンのトラブルに巻き込まれ、アラブ人を射殺してしまう。裁判にかけられたムルソーは、母親の葬儀における冷酷な態度を検察官から糾弾される。、マリエやレイモンが証人として出廷し、ムルソーを擁護するが、陪審員が下した判決は死刑だった。

 この「異邦人」は、カミュの作品の中でも最も有名なものだろう。日本語での翻訳本が嫌いな自分は、今回初めて英訳を読んだのだが、なかなか面白かった。この主人公は、自分の感情に正直に従って行動し、その感情が他人からは理解しがたいものだったために死刑になってしまうわけだけれど、その人の感情が理解できないからという理由でその人を裁くというのは、たしかに不条理なことだと思う。しかし、だからと言って、赤の他人を殺した理由を太陽のせいにするのは、さすがにどうかと思う。これでは単なる危ない人だ。こういう人間が普通に生活していたら危なくしてしかたないと考えるのが、ごく普通の人間の反応だと思う。世の中がこの主人公みたいな人間ばかりだったら、怖くて生活できない。



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