突然ですが、貴方は一人暮しってしたことありますか?一人暮しは気楽で良いですよね。
自分の一人暮し暦は中学1年生にまで遡ります。
11月から3月までの冬の間、中学3年間を寮で過ごし、高校3年間は賄い付きの下宿生活を送り、大学入学のために上京してから現在までの15年間はアパートでの一人暮しと、まさに一人暮しの達人とも言うべき人生を送ってきました。達人からカリスマに格上げされる日も近いかも知れません。上京してから何回かの引越しをしましたが、引越しの度にカリスマ度を増していったのは言うまでもありません。

上村様方(早稲田)→ コーポ第一(中野)→若草荘(中野)→ 友人宅にて居候(鶴見)→会社借上寮(葛西)→会社自社寮(船橋)→
益子ハイツ(津田沼)→ヴィラージュ・イル(行徳)

こうして見てみると、アパートの名前も進化しているのが分かります。大きく分けて3つの世代に分類出来ます。

第一世代 「松丘荘」 「石橋荘」 といった、由緒正しい 「荘」 系アパート
第二世代 「コーポ松丘」 「石橋ハイツ」 といった、「横文字使ってます」 系アパート
第三世代 「パイン・ヒル」 「ストーン・ブリッジ」 といった、「全て横文字です」 系アパート

「第一世代」のアパートは、6畳和室・和式トイレ付き・風呂無し、家賃4万円(首都圏価格)
「第二世代」は、6畳和室・ユニットバス・コンビニ至近、家賃5〜6万円(同上)
「第三世代」は、約6畳洋室(フローリング)・バストイレ振分式、家賃7〜8万円(同上)

こんな感じでしょうか。

ここで問題となるのが第3世代の、オーナーの名前を無理矢理英語にしているアパートです。
「パイン・ヒル」=「松丘」 「ストーン・ブリッジ」=「石橋」 これなんかはまとまな方です。
「ハイ・ツリー」=「高木」 「ブルー・ウイロウ」=「青柳」 まあこれも許容範囲内です。
「シュガー・ハイム」=「佐藤」 「ハッピー・マウンテン」=「福山」 この辺りまでくると大家のセンスを疑います。何でも横文字にすりゃ良いってもんでもないだろ。

斯く言う自分は「ヴィラージュ・イル」 っていうアパートに住んでます。
大家さんの名前は「村島」なんですが、フランス語で「村」は「ヴィラージュ」、「島」は「イル」なんだそうです。いや、もう何をか言わんや。あんたセンス悪すぎ。一体こういう悪趣味な大家さんは、我々借り手側の苦悩というものを、少しでも考えたことがあるんでしょうか。

市役所とか銀行で住所を申請する書類には、番地まで記入すればアパート名までは書く必要は有りませんが、部屋から出前を取ったりする場合、必ずアパート名まで聞かれます。

「すいません、味噌ラーメンを一つお願いしたいんですけど」
「はい、住所をお願いします」
「えーと、行徳駅前XX−XX−XXです」
「建物の名前を教えて頂けますか?」
「ヴィラージュ・イル です」
「は?イラージュビルですか?」
「いえ、”ヴィラージュ・イル” です」
「ビラージビルですね?」
「ええ、大体そんな感じです」

こんな感じで、味噌ラーメン一つ食べるのも一苦労です。

ちょっと喉が乾いたなあ、なんて思って、ちょっとおしゃれな喫茶店に入ってカフェオレなんかを注文しようとメニューを開いて見ると、
「森のシンフォニー(ミルクたっぷりのカフェオレ)」
なんて書いてあります。
「すいません、カフェオレ下さい」
「はい、森のシンフォニーでございますね」
「いや、カフェオレなんですけど」
「かしこまりました、森のシンフォニー ワンです!」

「ヴィラージュ・イル」「森のシンフォニー」 同じ気恥ずかしさを感じます。あんな喫茶店二度と行かん!

もし万が一、自分がアパート経営をすることになったら、こんなセンスの悪いアパート名はつけません。以下のポイントを押さえた名前をつけます。

1.横文字は使わない
2.自分の名前は使わない
3.万人受けするキャッチーな名前

以上の3つの条件を同時に満たす名前を、夜も寝ずに考えた結果、以下の結論に達しました。

「賃貸★鈴木」

どうです!
まず、「賃貸」という文言で、明確に賃貸物件ということをアピール出来ます。そしてアクセントとしての「★」。更に日本で一番多い姓の「鈴木」を配することにより、日本人の絶対的多数をも取り込む巧みな戦術!パーフェクト!

全国の大家さん、是非「賃貸★鈴木」を使って下さい。21世紀には間違い無く主流になるネーミングです。

ちなみに、エレベーター設備の無いアパートのことを英語では 「WALK-UP」 と言います。解り易いですよね。最近一番のヒットです。
他の単語もこれくらい解り易かったら楽なんだけど。



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